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出会い系サイト利用は小学生にも拡大/大井町の女性危険性訴える
- 社会
- 2008/07/02
「彼氏ほしい」「年上がいいな」―。パソコン画面上に友人や恋人を募集する言葉が並ぶ。ほとんどが携帯電話の「出会い系サイト」からの書き込み。利用者は中高生から小学生へと低年齢に広がりを見せ、性的犯罪に巻き込まれるケースも。全国少年警察ボランティア協会サイバーボランティアの松浦眞紀子さん(64)=大井町金子=は被害を未然に防ぐ最前線に立ち、出会い系サイトを利用する少女たちにメールを送り危険性を訴えている。
サイバーボランティアとは、出会い系サイトなどを監視するとともに、補導員などの経験を生かして青少年たちの相談にも乗っている人たち。
松浦さんは全国に百十三人いるボランティアの一人。書き込んだ少女のアドレスが分かると、松浦さんは同協会のメール送信機能で「強姦(ごうかん)などの凶悪犯罪に巻き込まれる事件がたくさん起きており非常に危険です」などと注意を呼び掛ける。松浦さんの送信数は月平均六百件にも上るという。
中高生が対象の出会い系サイトには、きわどい言葉が頻繁に登場する。
携帯電話利用者の低年齢化を背景に、小学生を対象にした出会い系サイトもある。少女の書き込みよりも、「年下の妹みたいな子とメールしたい」(二十九歳)、「お兄ちゃんがかまってあげる」(二十歳)などと男性からの呼び掛けが目立つ。性交渉に言及して「おこづかいほしい子いたらメールして」(二十四歳)と買春の誘いまで横行している無法地帯だ。
松浦さんは軽い気持ちで誘いに乗った少女たちの被害に胸を痛める。三年前、当時高一の女子が松浦さんにメールで相談してきた。女子は母親に買ってもらった携帯電話の使用料がかさみ「金欠だよ」と出会い系サイトに書き込んだ。すると、「一カ月六回で三十万円でどう?」と男性からの反応があった。会いに行くと四人の中年男性が待ち受けていて性的暴行を受けたという。
松浦さんからの警告メールに「もう二度としません」といった返信がある一方、「減らないからいいじゃん」「どうして私のアドレスが分かるの?」という反応も。
携帯電話各社による「有害サイトアクセス制限サービス」(フィルタリングサービス)利用者数は右肩上がりだが、「大人たちは子供が使うネットに無関心すぎる。携帯電話を買い与えるならばその危険性を認識して〝人間フィルタリング〟の役割をしなければならない」と松浦さんは指摘している。
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