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低成長・物価高、韓国に迫り来る経済危機(上)

 スタグフレーションの恐怖が韓国経済に迫りつつある。スタグフレーションとは、景気は落ち込みつつも物価は上昇を続ける現象のことで、ただひたすら耐える以外にこれといった対策がないのが現実だ。

 韓国経済は現在、物価上昇率が6月の時点で5%台にまで到達した一方、成長率は下半期の予想値で3%台にまで落ち込むなど、低成長・物価高の現象が表面化しつつある。現時点では本格的なスタグフレーションとは言えないが、その徴候があちこちで見受けられるのだ。

 国際原油価格がさらに上昇し、ドバイ産原油が1バレル=150ドル以上の水準を長期間維持し続けた場合にはスタグフレーションが本格化する。これは複数の専門家によるシナリオで、スタグフレーションは1979年の第2次石油ショック以来30年ぶりのことだ。

◆スタグフレーションが現実となるのか

 韓国銀行と統計庁が1日に発表した統計値によると、今年後半の経済成長率は3.9%台へと落ち込むことが予想され、また6月の消費者物価上昇率は5.5%へと急激に上昇した。物価の上昇率が成長率を上回るという現象が現実のものとなりつつあるのだ。

 その上韓国経済の唯一の柱である輸出までもが、米国を初めとする世界経済の不振の影響で下半期には増加の勢いが衰えるとも予測されている。「低成長・物価高」が特徴のスタグフレーションの徴候がはっきりと現れつつあるのだ。

金洪秀(キム・ホンス)記者

趙義俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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