
昨日は…前日に
はやにさくさんも行かれた関西初(?)のBMWフェスティバル見学のため、
やまけん@北摂さんや
Yamatakeさん といった方々をお誘いし、また
WESTメンバーとも落ち合うべく、今年2回目のインテックス大阪に。
朝10時開場。もう既に場内は多くのファンが…そこに混じってけんちゃん8888さん、CB323師匠、fmoさん、skydolphinさん、takachieさん、TAKE4さん、レッドjoeさん、シュナウザーさん、しんじろーさんといったお馴染みのお顔。
…がっ!このフェスのお話は長くなりそうで…
その前に、かなり以前のネタではありますが、某所某道路でE92M3、E63M6に乗る機会があったので、ちと遅まきながらそのレポを簡単に。
用意された92はインテルラゴスBのボディカラーを纏い、ベージュのレザー+メイプルのトリムインテリアという立派なもの。試乗コースは結構知った道でしたが、M3で走れば見える風景もちょっと変わって感じます。
走りだしてまず分かったのは「とにかく操作感が軽い」こと。クラッチももはや日本のリッターカーか軽?と思えるほど軽く、ギアシフトも手首の返しで変える印象。先代46、先々代36のそれはもっと踏み応えあり、若干シフトストロークも長かったような…
表通りから路地に入って暫くすれば、目の前にホンダNSXが!しかもオーナーは走り系の方なのか、扁平タイヤに爆音エキゾースト、リアも空力デフューザーが。
ン年前、当方も免許とる年齢になった頃、このNSXは登場。あの頃のF1ファンの憧憬でした…と暫く隣の方と昔話をするものの、今ステアリングを握っているのはNSXより遥かに高出力420ps。もし見通しのいい場所にでたら仕掛けてやろうか…等と子供のようなことを考えていたら、あっさりと住宅街に消えていきました。
さて少し走れば空いた県道。しかも信号待ちの一番前。エンジンは既に複数の方々の運転で暖気完了。
ここでアイドリング音とブリッピングをチェック。はっきり言って相当静か。アイドルでは正直普通の525や735と意識なければ分からないほど。しかしじっくり聴けば若干ドロドロ…という音は明らかにストレート6でなくV8。
レスポンス、これまた相当いい、といえます。先代46もpowerモードを押せばかなり変わりますが、これは押さずとも軽いフライホイルを意識するようにタコメータがヒラヒラ舞い踊ります。
青に変わったところで信号ダッシュ!のようなものを試みました。
…といっても2000rpm前後でミート、そのまま8〜9割のアクセレーションで5000rpmまで、それから2速でイエローゾーン(水温計でその回転域が変わるのは先代やM5譲り)まで引っ張り上げる程度。
先代と比較してかなり短いストロークのエンジンにと変わったはずですが、それでもフレキシビリティはそれ以上。全くむずがることなく低速〜中速をこなし、5500rpmからは甲高いノートを上げてそのままレッドまで回りきる印象。勿論エンジンに無理させているようなストレスは一切なし。
しかし、ホンダシビックRのような、いきなり金属音に変わったり、またインディケータが点くような明瞭な変化があるわけではなく、気づけばあっという間…な感じ。
この日は季節柄か、曇り空下、吹雪くような、こんなクルマの試乗に向いていない空模様でしたが、それでも、少なくとも合法的速度ならDSCランプが点灯することはありませんでした。
30〜40分程度乗ってみたところ「とにかく乗りやすい。乗り心地もいいしNVHも遮断度高く、普段も快適に乗れる」というところ。
…しかし。
正直言って…
何かちょっと、あくまで超個人的な見解、であることを前置きした上で、違和感というか、想っているM3像と違うというのか、「どうしても欲しい」というその気にならなかったのです。
一つは大きく重くなったボディもあるかも知れません。しかし、このエンジン、いとも簡単にアッサリと高回転まで回りきり、そのドラマ性というかいかにも機械的なフィールに物足りなさを感じたのであります。
先代のストレート6はボアスト87mm×91mm。かなりロングストローク型、実際に走らせても低回転からあの金属音を撒き散らし、数字の通り中低速から強めトルクを発生するものの、高回転では若干厳しいような、しかしそれでもその物理法則に抗うかのように、フリクションをかき消しながらトップまで回りきりました。
そこにエンジンの組み立て精度の高さを感じられましたし、名機たるフィールを発揮していたように思います。
現行のエンジンはボア92.0mm×ストローク75.2mm。マルチと化したことではっきりショートストローク型。
この数字が如実に示すとおり、低回転のトルクはストレート6系より、少なくとも体感的には細く、高回転は何かロータリーのようなスムーズネスです。
勿論モノとしても、速さにしても先代や先々代を遥かに上回ります。特に荒れた路面などでは、マルチリンク化されたアシやさらに強烈なボディ剛性、36や46を圧倒するでしょう。
しかし、街で少々のった程度では全く全貌などわかりようもありませんが、1千諭吉オーバーのマシンとして若干印象は薄い…というのが、当方の固定観念かも知れませんが、そんな感想です。
ところで以前嵐山にて小山選手にタクシーで同乗させていただいた折、彼にこのクルマの印象を聞いたら「…いや、もう完全にレベルが上がってる。エンジンのトルク、スムーズさ、パワー感。それにロードホールディングやブレーキも。いいと思いますよ…」との答え。
フィーリングやドラマといった、ともすれば抽象的な言葉はついぞ聞かれなかった…
おそらく本当にクルマを知り、速く走ることが至上の彼らプロにとって、そのような言葉は二の次、三の次で素人のたわごとなんでしょう。
その後、場所を神戸の繁華街に移して乗ったM6、これは休日の渋滞した神戸の市街地では乗った瞬間からボディサイズのでかさ、クーペゆえの見切りや前後左右の見通しの良くなさ、さらに平均30〜40kmでは2速から3速のシフトを繰り返す程度。
結局、一回もフルスロットル踏めず、あっさり終了。印象は「とにかく立派、でも大きめ。SMGはさすがに出色、渋滞でもそんなに苦手ではない…」程度しかお伝え出来ません。
またいずれ、このV10エンジン、機会を改めて乗りなおしたく思った次第です。