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【第79期棋聖戦五番勝負第3局】羽生名人が勝ち1勝2敗≪棋譜再現≫
佐藤康光棋聖(棋王)に羽生善治名人(王座・王将)が挑戦している産経新聞社主催の将棋タイトル戦「第79期棋聖位決定五番勝負」の第3局は、佐藤2連勝の後を受けて2日午前9時から兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で行われ、午後6時48分、91手までで先手の羽生が勝ち、対戦成績を1勝2敗として佐藤の7連覇に待ったをかけた。持ち時間各4時間、残りは羽生4分、佐藤1分。第4局は8日、愛媛県松山市の「宝荘ホテル」で行われる。
羽生は五番勝負では出足から3連敗での敗退はないだけに負けられない一戦。先週1週間は久々に対局がつかず、過密日程から解放されてリフレッシュした様子だった。
注目の戦型は相矢倉。羽生が早々と玉を囲んだのに対し、佐藤は36手目に居玉から「一度やってみたかった」という新構想の△5二玉を見せた。「そんな手、弟子がやったら怒ります」と副立会人の畠山鎮七段。本局もまた佐藤ワールドが展開された。
昼食休憩再開後の41手目、羽生は▲4六銀〜▲3五歩と仕掛け、「羽生の攻め、佐藤の受け」の構図に進む。羽生は53手目▲5五歩の後、4筋に攻勢をかけ、佐藤玉は6〜8筋に早逃げするが、攻めを切らさず終盤のねじりあいを制した。
羽生名人の話「85手目の▲7三歩成で、上部が厚くなってよくなったかなと思いました」
佐藤棋聖の話「最後、寄せの手が見えず、受けに回りました。79手目の▲5四歩が痛かった」
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