思うこと
年間、何十万頭もの犬が保健所でしまつされているのをご存知でしょうか。。。さまざまな理由から犬が捨てられます。
飼ってみたけど、しつけができない・・甘やかして育ててしまって、問題行動に対処できない。子犬を生ませてみたけど、貰いてがいなかった・・などなど。 日本には犬があふれています。里親がみつからなくて、待っている子もたくさんいます。 では、もう犬のブリーディングはするな!!っていうことですか? いいえ。純血種を守っていくには、必要です。 では、どうやってブリーディングするのがいいでしょうか。 そう。その犬種のスタンダードにあった、そして、その犬種の持つ特性、性質を受継いだ、すぐれた子をブリーディングしていくのみです。 愛犬が可愛くて、その子供を産ませたい、子供を見たいという気持ちは誰にだってあります。でも、本当にそのブリーディングは必要なんでしょうか? その犬種の未来を考えても必要なんでしょうか? それぞれの犬種には、確立されるまでのさまざまな歴史があります。 そして、その犬種の持つ性質・特性・体型等は正しく維持するために多くの知識を持ち、正しいブリーディングを行うブリーダーによって守られてきました。 ブリーディングするのは簡単です。 でも、正しいブリーディングをするは、とても難しく、長い年月、体力、知識などが必要です。つらい思いもするでしょう。それらを正しく理解し、あなたの犬がそれにふさわしいかどうかを考えてみてください。また、出産によって、母犬が死亡したり、子犬が死亡したりする場合もあります。あなたは、今一番かわいがっているその犬が出産により死亡したらどう思いますか?犬は出産を望んでいません。あなたが出産を望んでいるのです。 産まれてきた子犬の面倒を、全てみるわけにはいきませんよね?子犬が、もし病気を持っていたらどうしますか? もちろんその子を他の家に出すわけにはいきません。 また、何ヶ月か何年かたって、遺伝性の病気などがわかって、引き取って欲しいと言われた時、医療費を払いながらその子の面倒を一生見る事ができるのでしょうか。。自分に問いかけてみてください。 |
なぜブリーディングしたいのですか??
誰もが自分の犬が一番かわいいです。 どんなにかわいい他の犬をみたって、自分の犬が一番。その子供がほしい。うん。その気持ちよくわかります。人間というのは、ひとつ欲望が満たされるとさらに望むものですね。正しいやり方でブリーディングするということは、かなりの肉体労働と時間を費やし、とてもお金のかかる仕事。それに、とてもつらい思いもするかもしれません。どうして、ブリーディングしたいのかよく、考えてください。 |
良いブリーダーになる条件
あなたはどれぐらいゴールデンという犬種のことを知っていますか? ・しつけ、血統、健康、繁殖、出産、母犬と生まれたての小犬の世話、小犬たちの成長段階、小犬たちの生理的及び社会的欲求等の知識はありますか? ・ずっと学びつづけ、献身的な努力をすることができますか? ・すべて生まれた小犬が、成長してからも、見捨てられたら最終的には引き取ることができますか?(病気や疾患など) 1.遺伝の検査を必ず受けること。 ・両親の犬の股関節、目、心臓疾患の検査結果の証明書をとること 股関節は、米国のOFA、あるいはペンヒップなどで。 目は眼科の専門獣医師によって検査してもらい、さらに1年以内ということ。 心臓は、心臓専門獣医師による診断であるということ。 2.体型も、性質もスタンダードであること。 3.最低その両親犬の3代前までは、上記のことも調べること。 チャンピオンや値段などは全く関係がありません。 ブリーディングする際のひとつの目安にしかなりません。 小犬たちにとって、社会性をみにつけ、遊び、運動と学習の場になる場所はありますか? 時間的な余裕はありますか?? 経済的な余裕はありますか??いろいろとお金はかかるものです。 あなたは、1回でも自分の犬をブリーディングしたのなら、その生まれてきた子たちのブリーダーになるんです。1回だけだから、お金もうけじゃないから、ブリーダーじゃないとはいわせませんよ。あなたが、生まれてきた子たちを里親に渡して、適切なアドバイスをしなくてはいけません。ブリーダーは、里親たちを教育しなくてはいけないのです。 そうしないとどうなるかわかりますか?無知なブリーダーが子犬を譲り、そのまた子犬を譲られたさらに、無知な人たちがブリーディングを重ね、ゴールデンがスタンダードから外れていきます。 |
FAQ
チャンピオンとは、ショウタイプで?トレーニングで?もちろん、ショウタイプでチャンピオンということでしたら、より、スタンダードに近いということになりますし、トレーニングチャンピオンでしたら、より作業をできるという証明にもなります。ただし、ブリーディングをするには、それだけではだめなのです。それはブリーディングを行う際のひとつの目安にすぎないのです。その子の血統を最低3代まではさかのぼって下さい。 まず、その犬種の遺伝性疾患がないか調べるために、OFAなどによる公的証明書を取ってください。チャンピオンのタイトルを持っている子でも、遺伝性疾患が発見される事は珍しくありません。そして、その犬種の特性、性質などをひいき目なしに客観的に見てください。 落ち着くというのはありません。医学的に根拠がありません。 出産しなくても年齢と共に落ち着きが出るのは普通ですし、生んでも落ち着きのない子もいます。落ち着きが求められる盲導犬や介助犬もほとんどが一度も出産することなく避妊されています。どの子でも、産ませなくても、歳を重ねるごとに落ち着きが出るのは当たり前の事です。 確かに、出産することによって、ある程度病気の確立は低くなるのかもしれません。しかし、病気を心配するのであれば、不妊をしたほうが、ずっと確立は低くなるし、卵巣・子宮の病気は絶対になりません。 そうでしょうか?スタンダードを残すのは、大事なことではないのでしょうか?? では、考えてください。あなたは、ゴールデンが大好きですよね?なぜですか?寛大な心、温和な性格。優雅な姿が好きなのではないですか?それが、だんだんと崩れていき、ゴールデンらしくない、ゴールデンが増加したら悲しいことではないでしょうか。 では、何故スタンダードがあるのでしょう? 犬種には、それぞれ目的があって作られています。ある犬種はガンドッグ、ある犬種はキャトルドッグ・・・その仕事をこなすのに、最適な形が作られたのです。たとえば、それは体高だったり、足の長さだったり、被毛の質だったり、歯の噛み合わせだったりします。その仕事をするためには、それに適した体を持っていないと、その仕事をきちんとやり遂げる事ができないのです。ですから、これを崩さないためにも、正しいスタンダードが必要なんです。 あなたの犬がちょっとスタンダードから離れているとしましょう。その子を交配することによって、スタンダードから外れた遺伝子を残すことになります。みんなが「少しなら・・・」って思ったことが、次世代、また次の世代には、もっともっとスタンダードから外れた子が生まれる事になるのです。そうなるとどういうことになるかわかりますか? 人間と犬、赤ちゃんを産むにあたって違うことはなんでしょう? 人間は、生まれてきた赤ちゃんを、すべて自分の責任で育てていきますよね?里親に出すってことはほとんどないでしょう? 犬はどうでしょう。ほとんどが里親に出されるのではないでしょうか?生まれてきた子犬、ゴールデンは多産ですから、10匹も、あるいは、8匹でも、自分の責任で育てていくことができますか? |