[生保]週内にも１０社に業務改善命令　不払い問題で金融庁

　生命保険各社の契約者に対する保険金の不払い問題で、金融庁は２日、週内にも日本生命、第一生命など生保１０社に対して業務改善命令を出す方針を固めた。同庁は、生保各社の対策だけでは不十分と判断、業務改善命令の下で再発防止の徹底を求める。

　業務改善命令を出すのは、国内８社と外資系２社。保険金不払い問題は、０５年２月に明治安田生命保険が業務停止命令を受けたことで表面化した。

　同庁は生保３８社に対し、不払いの可能性がある件数と金額を報告するよう命令。昨年１２月、不払いは合計１３１万件、９６４億円にのぼることが判明した。

　生保各社は、顧客への説明徹底などの再発防止策を打ち出し、同庁も防止策の実効性について各社から聞き取り調査を実施した。その結果、不払い問題に絡む契約や件数が大きかったり、経営管理態勢の改善が十分ではない１０社に対して行政処分を発動する方針を固めた。【永井大介】