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Java Runtime Enviroment(JRE)のバージョンを調べる
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解説 |
Java VM(Virtual Machine)は、Javaプログラムの実行環境で、Sun Microsystemsなどから無償で配布されている。特に、最も一般的なSun MicrosystemsのJava VMは、ツールとセットで「Java Runtime Environment(JRE)」として、多くのベンダによってWindows OSとともにプレインストールしている。
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JREは、普及していることもあり、関連記事に記されているように、脆弱性などの理由からアップグレードを迫られることがある。アップデートが必要かどうかは、現在インストールされているJREのバージョンを知らなければならない。またJREは、アップグレードする際、すでにインストール済みのJREに対して、変更されたファイルのみを置き換えるのではなく、更新版を別の場所に新しくインストールしてしまう。そのうえ複数のバージョンが共存可能であることから、脆弱性があるバージョンがシステムに残ったままとなる危険性もある。
こうした仕様のため、システムの安全性を高めるには、インストールされているJREのバージョンを把握し、不要なバージョンは念のためアンインストールした方がよい。またJavaアプレットやJavaアプリケーションの中には、特定のJREのバージョンを要求するものがある。そのため、特定バージョンのJREがインストールされているかどうかを確認しなければならないこともある。
JREのバージョンを確認する最も簡単な方法は、Java.comのバージョン・テスト用Webページを利用する方法だ。しかしこの方法は、インストールされているJREのうちで、最も新しいバージョンのみが検出されるだけである。複数のJREがインストールされていても、古いバージョンについては検出されないので、脆弱性が存在するバージョンや特定バージョンがインストールされているかどうかについては確認できない。
Java.comのバージョン・テスト用のWebページ | |||
Java.comのバージョン・テスト用のWebページを利用することで、簡単にインストールされているJREのバージョンが確認できる。ただし検出されるのは、インストールされているJREのうち、最新のバージョンのみである。 | |||
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そこで、古いバージョンを含めて、システムにインストールされているJREのバージョンを確認する方法を紹介する。
操作方法 |
JREは、前述のようにアップグレードに際して、更新版を別の場所に新しくインストールするため、複数のバージョンがインストールされていることが多い。インストールされているすべてのバージョンを確認するには、いくつか方法がある。手軽な方法から紹介する。
方法1――コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]で確認する方法
コントロール・パネルの[アプリケーションの追加と削除]/[プログラムの追加と削除]を開き、インストールされているプログラムの一覧から「J2SE Runtime Environment 5.0 Update 1」「Java(TM) SE Runtime Environment 6 Update 1」「Java(TM) 6 Update 2」といったJREのバージョンを確認する。バージョンによって、[アプリケーションの追加と削除]/[プログラムの追加と削除]に登録される名称が異なっているが、これらはすべてシステムにインストールされているJREである。
コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]で確認する | |||
コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]を開き、インストールされているプログラムの一覧からJREを探すことで、インストール済みのJREのバージョンが確認できる。最も手軽な確認方法である。 | |||
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方法2――ファイル・バージョンで確認する方法
システム全体で「java.exe」を検索し、検索結果のすべての「java.exe」のプロパティを調べることでインストールされているすべてのバージョンが確認できる。具体的には、[スタート]−[検索]−[ファイルやフォルダ]を選択し、[検索結果]の「ファイル名のすべてまたはその一部」に「java.exe」を入力し、「探す場所」で「マイ コンピュータ」を指定後、[検索]ボタンをクリックする。出力された検索結果の各ファイル名を右クリックし、[プロパティ]を開く。プロパティの[バージョン情報]タブで[詳細]−[製品名]を選択すると、JREのバージョンが確認できる。例えば、「Java(TM) Platform SE 6 U5」ならば、「JRE 6 Update 5」のことである。なお検索結果で、%SystemRoot%\system32\フォルダの下にあるjava.exeが、インストールされているJREのうち、最新版のもので、JavaアプリケーションやJavaアプレットが特定のバージョン指定を行わない場合に利用される。
「java.exe」をファイル検索した結果 | |||
「java.exe」を検索することで、システムにインストールされているJavaVMを確認できる。バージョンを確認するには、各java.exeのプロパティをチェックすればよい。 | |||
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「java.exe」のプロパティ |
「java.exe」のプロパティで[バージョン情報]タブで[詳細]−[製品名]を選択することで、JREのバージョンが確認できる。「Java(TM) Platform SE 6 U5」ならば、「JRE 6 Update 5」のことである。 |
IBM製などの他社製JavaVMやアプリケーションに同梱されてインストールされているJavaVMまで含めて確認するには、この方法が一番確実だ。なお、他社製JavaVMやアプリケーションに同梱されたJavaVMは、Javaアプリケーションがそのバージョンに依存している可能性があるので、安易にアンインストールしない方がよい。
方法3――レジストリで確認する方法
リモートのコンピュータにインストールされているJREのバージョンを確認したい場合、リモート・レジストリを利用して、レジストリ・キーを見るのが容易だ。以下のレジストリ以下を確認すればよい。
項目 | 内容 |
キー | HKEY_LOCAL_MACHINEの\SOFTWARE\JavaSoft\Java Plug-in\ |
この下にインストールされているJREのバージョンごとに「1.5.0_01」「1.6.0_03」といったキーが作成されているはずだ。「1.」に続く数字がメジャーバージョン、「_」の次がアップデートのバージョンとなっている。「1.5.0_01」ならばJRE 5 Update 1、「1.6.0_03」ならばJRE 6 Update 3ということである。
レジストリ・キーによるJREのバージョン確認 | ||||||
レジストリ・キーを見ることで、インストールされているJREのバージョンが確認できる。\JavaSoft\Java Plug-in\の下のキーがインストールされているJREのバージョンである。各バージョンのキーを見ることで、インストール先のフォルダなども調べることができる。 | ||||||
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「Windows TIPS」 |
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