タクシーの客離れが全国に広がり始めた。各地の業界団体に4月の運送収入(1日1台当たり)を聞いたところ、前年割れが続く東京都心に続き、埼玉、札幌などの落ち込みが目立ち、堅調だった名古屋も横ばいになった。運賃引き上げに最近の節約志向が重なり、タクシー利用を敬遠する傾向が強まっている。
埼玉県南部地区の運送収入は年明け以降、前年比増だったが、4月は0.6%減に転じた。札幌(4.9%減)や群馬県北部地区(6.8%減)も落ち込みが鮮明で、昨春、全国に先駆けて運賃を上げた大分地区も減少傾向にある。特に「歓楽街などで夜間稼働率が低下している」(北海道ハイヤー協会)という。(09:33)