毎朝五時半に起きて、愛犬と散歩しています。自宅裏のあぜ道を通り、ため池を横目に少し離れた山の中腹まで。往復三十分から一時間、とても楽しいひとときです。
特に今の時期、田植えで刻々と変わる田んぼの姿や日々深まる緑に本格化する夏を実感。早朝は草花の香りが強く、目だけではなく、「鼻」でも季節を味わえます。梅雨にぬれたアスファルトのにおいも、秋や冬とは微妙に違うような気がします。
六月から、夕刊の紙面製作を担当しています。レイアウトや見出しのチェックなどが仕事ですが、最も大変かつ大事なのが紙面構成。「どの記事をどこの面に入れ、どんな大きさで扱うか」。部長の指示を仰ぎながら進めますが、価値判断に迷うこともたびたびです。
大事件や旬の話題など分かりやすいニュースだけでは、紙面は埋まりません。何かキラリ光る記事の「におい」を感じ取る必要があります。先輩デスクの紙面づくりを研究したり、取材記者時代を含めた人生経験をフル動員して「鼻」を磨かなくては、と思います。
さて、こうして完成する夕刊。読者の中には「朝刊と同じ記事ばかりだろう」と思われている方はいませんか。実はそうでもありません。一面には、季節感あふれる美しい写真が、朝刊より大きめのサイズで掲載。芸能情報など軟らかい記事や海外スポーツ、コラムも豊富です。
もちろん、地域の話題や企画もあります。紙面を作る担当者は若手記者が多く、フレッシュな感性の見出しが躍動(しているはずです)。ぜひ、夕刊も読んでください。(ニュース編集部・山本直樹)