昼なのか夜なのかわからない
June 23 [Mon], 2008, 12:10
何年も前のお話 クリスマスの夜
お友達からお誘いのメール
ちとせは、真っ白な、雪の妖精になって出向いたよ
待っていたのは、薔薇の花と、眼鏡の王子様
はじめて手を繋いだね
おっきなツリーを観にいったね
神様がクリスマスプレゼントに恋人を下さったの
恋人といろいろなお話をするようになった
なんでも話せるような気がしてきた
ある日、とても落ち込んでたちとせは、実家のお話か何かをした
(妹が生まれたんだけど、誰も育てる人がいなくて、なんとかしなければで・・・)
そんな内容だったと思う
重かった
同い年の恋人は、頭を抱えて、黙った
「何も言えないよ」
何も言わなくてもいいのに
ただ、聞いてほしいだけだったのに
お前も大変だな、バイトがんばれよー、それだけでいいのに・・・
ごく普通の大学生だったその人に、ちとせは膨大な距離を感じた
もう苦悩する表情なんて見たくないと思った
そうして、メールをしなくなり、彼は消えた
王子様なんて最初からいなかったことに気付いた
なんにも、言わなければよかった
楽しいことだけ、そうしてればよかった
おままごとみたいな恋をしていればよかった
いま、また同じような過ちをしてしまっていると思う
大切な人に見放されても仕方が無いと思う
解決しない悩みなんて聞かされて、まともな精神でいれる人間は少ない
鬱陶しい、目障り、根暗、そう思われて当然なんだ
「さみしいよ」
飲み込んだ
明るく元気なときの自分を好きとゆってくれる人はいるけれど
そうでないときの自分を受け入れてくれる人はいない
困っていることがあるなら、相談にのるよ?
嘘だよ、そうやって近づいても、離れていくんだ
離れていくのなら、近づかなくていい
笑顔が保てる距離がいい
外を歩いていたら、干からびて死んだミミズがいたよ
土の中は暑くて不快だったの? それで出てきたの?
出てきたら、そこは熱と乾燥の地獄
逃げてもだめなんだ
外に出たら死んでしまうくらいなら、ちとせはおうちから出ないよ
お友達からお誘いのメール
ちとせは、真っ白な、雪の妖精になって出向いたよ
待っていたのは、薔薇の花と、眼鏡の王子様
はじめて手を繋いだね
おっきなツリーを観にいったね
神様がクリスマスプレゼントに恋人を下さったの
恋人といろいろなお話をするようになった
なんでも話せるような気がしてきた
ある日、とても落ち込んでたちとせは、実家のお話か何かをした
(妹が生まれたんだけど、誰も育てる人がいなくて、なんとかしなければで・・・)
そんな内容だったと思う
重かった
同い年の恋人は、頭を抱えて、黙った
「何も言えないよ」
何も言わなくてもいいのに
ただ、聞いてほしいだけだったのに
お前も大変だな、バイトがんばれよー、それだけでいいのに・・・
ごく普通の大学生だったその人に、ちとせは膨大な距離を感じた
もう苦悩する表情なんて見たくないと思った
そうして、メールをしなくなり、彼は消えた
王子様なんて最初からいなかったことに気付いた
なんにも、言わなければよかった
楽しいことだけ、そうしてればよかった
おままごとみたいな恋をしていればよかった
いま、また同じような過ちをしてしまっていると思う
大切な人に見放されても仕方が無いと思う
解決しない悩みなんて聞かされて、まともな精神でいれる人間は少ない
鬱陶しい、目障り、根暗、そう思われて当然なんだ
「さみしいよ」
飲み込んだ
明るく元気なときの自分を好きとゆってくれる人はいるけれど
そうでないときの自分を受け入れてくれる人はいない
困っていることがあるなら、相談にのるよ?
嘘だよ、そうやって近づいても、離れていくんだ
離れていくのなら、近づかなくていい
笑顔が保てる距離がいい
外を歩いていたら、干からびて死んだミミズがいたよ
土の中は暑くて不快だったの? それで出てきたの?
出てきたら、そこは熱と乾燥の地獄
逃げてもだめなんだ
外に出たら死んでしまうくらいなら、ちとせはおうちから出ないよ