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中国・貴州騒乱、300人逮捕の情報 当局がネット閉鎖

2008年7月1日0時49分

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 【香港=奥寺淳】中国貴州省で少女が強姦(ごうかん)されたとして起きた数万人規模の騒乱は6月30日、約2千人の武装警官や公安が鎮圧にあたり、沈静化した。香港の人権団体によると300人が逮捕された。騒乱は捜査に対する不信に加え、高級幹部や都市住民への農村部の不満が背景にあったことも明らかになってきた。

 中国当局は同日までに、騒乱の写真を掲載したインターネットのニュースサイトを閉鎖するなど、混乱の広がりを警戒している。

 騒乱が起きた甕安(おうあん)県の住民は30日、朝日新聞に「学生が公安に殴られていた」「主な通りは封鎖され、大勢の武装警官や公安当局者が巡回している」と話した。3人が死亡したとの情報もある。

 香港紙蘋果日報などによると、騒乱のきっかけは公安当局が少女の死を「自殺」と認定したこと。21日にこの少女の同級生で、地元の共産党幹部のめいが少女の親族に「自殺した」と電話。親族が河川敷に駆けつけた際、男2人が近くにいたことや、少女が水を飲んだ形跡がなかったことから、親族が自殺と認定した公安に抗議を始めたという。

 6月中旬、めいが少女に試験の回答を見せるよう求めたが断られたという情報や、現場にいた男が公安幹部の息子だという情報もネットなどで飛び交い、少女の同級生や住民が抗議に参加したという。同県の自営業者は朝日新聞に「亡くなった少女は農村部の出身者で、都市での農村出身の境遇に不満を持つ農民がデモに加わった」と話した。

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