THE
CRIMINAL SEXUAL SADIST
This
Article Originally Appeared in the FBI Law Enforcement Bulletin,
February 1992.
Robert
R. Hazelwood, M.S.
Special Agent
National Center for the Analysis of Violent Crime
FBI Academy Quantico, Virginia
Park Elliott Dietz, M.D.,
Forensic Psychiatrist Newport Beach, California
Clinical Professor of Psychiatry and Biobehavioral Sciences
University of California at Los Angeles
Janet Warren, D.S.W.
Assistant Professor
Institute of Law Psychiatry and Public Policy
University of Virginia Charlottesville, Virginia
著者:
ロバート・ヘイゼルウッド特別捜査官
パーク・ディーツ・カリフォルニア大学教授
ジャネット・ウォレン・バージニア大学助教授
捜査官にとって絶対に忘れられない経験になるのは、セックスサディストに拷問を受けた犠牲者の事情聴取とその殺害現場だ。人間が残酷な本性をむき出すことは多いが、セックスサディストに比べれば、そんなものはかすんで見える。
本稿は、セックスサディストの行動が一般的にどういったものであるか、また、他の暴力事件とどう違うのかについて書いたものだ。合わせて、捜査官がセックスサディストの犯罪にどう対処するべきかについての意見を書くことにする。

セックスサディズムとは、他人の苦しむ反応を見て性的に興奮する、持続的性格のことを言う。確かに、通常の人でも風変わりなセックスで興奮することはあるが、セックスサディストにとっては犠牲者の苦痛こそが性的興奮を引き起こす。
ここに二人のセックスサディストが描いた願望を引用する。サディスティックな拷問の末に女性を殺した一人目の犯人はこう書いている。
最も重要で根本的な狙いは女を苦しませることだ。それは女が抵抗できない状態で苦痛を与えることはそれがまさに「力」だからだ。人間を完全に支配することこそが、サディスティックな快楽の本質だ
二人目はこう言う。
女は痛みを必死に我慢していた。それがたまらなかったね。レイプの快感と恐怖を与える高揚感が合わさったんだが……….言葉を超える快感だったね。その時は苦痛を与え「イク」ことだけしか頭になかったね。女の痛みってのはセックスの快感と同じなんだ
二人の説明は、快感を与えるのが被害者に肉体的・精神的苦痛を与えることではなく、被害者の苦しみそのものにあるということを示している。事実、あるセックスサディストは気絶した犠牲者の意識をわざわざ回復させてから、再度苦痛を与えている。犠牲者を痛めつけることは、単に苦痛を与えるのみならず、服従・従順・屈服・不安・恐怖といった望んでいたとおりの反応をさせるための手段なのだ。
肉体的精神的苦痛
もし以下のような痕跡を現場で捜査官が見つければ、それはセックスサディストの犯行であるとすることができる。犠牲者が苦痛を与えられたか、拷問は意図的だったか、拷問が犯人を性的に興奮させたか、という点だ。犠牲者が意識を失っていたか、既に死亡していた場合は、その犯罪が性的であろうと残忍であろうと、セックスサディストの犯行とは必ずしもいえない。なぜなら、その場合、被害者が苦痛を感じることがないからだ。よって、死後の死体損壊行為はセックスサディストの犯行とは言い切れない。
レイプ犯は確かに犠牲者に苦痛を与えるが、肉体的・精神的を問わず、自分の快感を高めるために意図的に苦痛を与えるのはセックスサディストだけだ。いかに犯人が残酷であろうと犠牲者の苦痛が激しかろうとも、それはセックスサディズムの証拠とはならない。残虐極まりない行為、またはそれによって苦痛を与えることだけであれば、性的目的のない犯罪でも起こることは多く、他の性犯罪においても同様だ。
セックスサディストの行動
セックスサディストの行動は、性倒錯者と同様、非常に幅広い。表向きは法律を守る善良な市民だが、実はサディスティックな空想で頭を一杯にしている人間が単に行動を起こさないだけかもしれないし、パートナーの合意を得て願望を満たしているだけかもしれない。警察にとって事件になるのは、実際に犯罪になったときだけだ。 |