北部救急ヘリ15日まで/運航継続めど立たず
【北部】資金難のため一日からの一時運休を発表していた北部地区医師会病院の「救急ヘリ」の運航が十五日まで継続されることになった。「ヘリ運航に役立ててほしい」と住民などから三百七十万円の寄付が集まり、二週間分の運航費が確保された。ただ、依然として十五日以降の運航継続のめどは立っていない。
一日から、同病院の医師らでつくるNPO法人「MESH(救急ヘリ搬送事業)サポート」設立準備委員会が運営する。六月三十日、同病院で会見した小濱正博医師は「北部にヘリがなくなれば、年間五十件間に合わないケースが出てくる。命の重さをどう考えるかの問題だ。自分たちで医療環境を整えないといけない」と訴えた。北部市町村にも理解を求め、知事や国にも働き掛ける。救急ヘリは昨年六月の運航以来、二百二十件を超える出動要請があった。
同病院では北部の住民のほか広く県民に負担を求めるため、年会費千円(入会金なし)の支援を求めている。運休発表からわずか一カ月余りで、地域住民など二百人以上から寄付が寄せられた。企業からの問い合わせもあるというが、厳しい状況に変わりはない。
寄付の問い合わせは同病院ホームページか「MESHサポート事務局」電話0980(54)1006。