国の医師派遣システムは昨年5月の緊急医師確保対策で打ち出された。日本赤十字社が派遣元で、全国の日赤病院からこれまで北海道、岩手県など五県に医師を派遣。鯵ケ沢中央病院は本県では初の派遣で、併せて希望していた整形外科医派遣は見送られた。
 同病院は2004年には常勤医9人体制だった。その後、整形外科医、内科医が減り、現在の常勤医は外科医3人、内科医2人。鯵ケ沢、深浦両町から年間420件の救急車を受け入れている。
 医師の派遣期間は7月から半年間。この期間、全国の日赤病院から1週間程度のサイクルで派遣医師が交代する。横江医師は7月1日から5日までと21日から8月1日まで。6日から19日までは同じ病院から別の内科医が派遣され診療に当たる。
 横江医師は「地域医療のお役に立てたらとの思いでやって来た。短い期間だが一人でも多くの患者さんと触れ合えれば」と語った。
 横江医師と共に会見に臨んだ長谷川兼己町長は「整形医師の要請はかなわなかったが、内科医師が来てくれ感謝している」、星野院長は「長くいてほしいのはやまやまだが、まず派遣医師が十分力を発揮できる環境をつくりたい」と語った。
【写真説明】記者会見に臨む左から溝江医師、星野院長、長谷川町長