プラグ検証の結果を得て、6月21日(土)ディーラーで今後についての話をしました。
今までの経過とディーラーからの提案など、色々お話しして前に進んで行こうと思っているところですが、今ひとつ自分が消化しきれない何かを感じたため、その場では態度保留にしました。
後日またお話しすることになっています。
経過が長くなっているため、自分が何に引っかかりを感じているのか、何に不満があるのか、何に怒っているのかなどなど、それが自分でも分からなくなって頭の中が混沌としています。
またブログでも、多方面に迷惑が掛からぬよう出来るだけ冷静でいることに努めていたせいか、波風が立たないように振舞って本来の自分の想いを表現できず、ストレスがたまっていました。
そこで、ここまでの客観的事実をまとめながら自分の考えを整理していこうと思います。
【発生】
5月6日夜、いつものように高速道を走っていて、ICの手前で突然前の方から振動がしだしてエンジンの吹け上がりが悪くなったと同時にエキゾースト警告灯が点滅し始めました。
次第に振動が大きくなりガタガタいい始めて、エキゾースト警告灯が点灯しっ放しになったんですが、高速降りたら家までそう遠くないので行けるトコまで行こうと頑張って、何とか家にたどり着きました。
信号停車するとアイドリングはメッチャ不安定で、止まる寸前になったかと思うとブオンと息を吹き返すの繰り返しでした。
エンジンがいつ爆発するか、止まってしまうか、ドキドキでした。
高速道での私の走りは、街中よりも頻繁にパドルシフトを使って高回転をキープする傾向にあります。
夜で良く見えない上にいつもうるさいオープン走行なので、トラブル発生前の些細な振動や音・排気の状態は全く気が付きませんでした。
【経過】
@5月7日 車引取り
A5月8日 第一報
【サービスからの説明】
・4番プラグが折れている。〜折れた原因は不明だが、これが今回の原因と思われる。
・4番気筒の圧縮圧ゼロ。〜折れたプラグが暴れて、シリンダー内部を損傷している恐れあり。
・プラグ損傷の件はAJに報告しなければならないが、社外品であることがどう判断されるか・・・。
この時点ですでに「プラグ犯人説」で始動していたんですね。かつ「プラグが折れている」ことで、折れたプラグ探しが延々と続く事になったんです。
ここでは、時間は掛かってもいいので、とにかく徹底的な原因究明をしてもらうようお願いしました。
B5月9日
【サービスからの説明】
・AJに報告した→社外プラグにつき補償外
・大体のメド(5月8日のコメント)はついているので、明日からエンジンをバラして確認する。
この時点で少しずつバラシ作業に入ってて、翌日はエンジンのバラシです。
この時点ですでに大体のメドがついているってことでしたから、楽観視していました。まさか現在の膠着状態に陥っているとは、想像だにできませんでした。
補償外の件は了解して、ただただ徹底的な原因究明してキチンと直してもらうようお願いしました。
C5月10日
【サービスからの説明】
・シリンダー内にプラグ破片なし
・シリンダーとピストンヘッドには損傷なし
・「排気」バルブシャフトが曲がっている。(ここでは1本の説明)
左が問題の4番シリンダー 4番シリンダーヘッド 右上のバルブ周囲に隙間あり

初めて見るエンジン内部だったので、私はこんなもんかと思っていましたが、皆さんからはカーボンやピッチでかなり汚れているとのコメントを頂いていました。
何せ補償外で自腹ですから、損傷が思いのほか軽症だったのでホッとしました。
シャフトが曲がった原因は、プラグの破片をバルブ開閉時に噛んだ可能性が考えられていました。
D5月13日
【サービスからの説明】
・曲がっていたのは排気バルブシャフトではなく「吸気バルブシャフト」
・しかも吸気のシャフト2本ともに曲がっている
・排気系をマフラーの触媒までバラしたが、プラグの破片は見つからず。
4番気筒バルブシャフト 曲がった2本の吸気バルブシャフト プラグ破片は触媒にもなし
排気系にプラグ破片が見つからなかったので、次は吸気系にプラグ破片がないかの検索になりました。
2本の吸気シャフトが曲がっていることが分かった時点で、プラグ犯人説は捨てるべきだったと思います。retro spectiveに見るからそう言えるのかも知れませんが、プラグ破片は無いし2本ともシャフトが曲がる説明がつきません。
実際私のブログには、みんカラのお友達から「異常燃焼によるプラグ融解」や「ピストンヘッドがバルブを打った」可能性についてのコメントが寄せられていますが、ディーラーからは一言もその可能性についての説明は全然聞かれませんでした。
以後、プラグ破片探しに終始していきます。
5月15日
【サービスからの説明】
・エアクリーナーまでバラして検索したが、吸気系にはプラグ破片見つからず。
・ターボタービンにも損傷なし
・破片はどこにあるのかは分からないが、エンジンを組んで様子を見たい。
エアクリーナーまで取り外し タービン内部損傷なし
プラグの破片は見つからない、一連の原因は分からない・・・、ここで完全に行き詰ってしまいました。
ここで、エンジンを組み直して様子を見たい、という提案がありました。
でも、到底受け入れることが出来ませんでした。
原因が全然分かってないし破片はないし、このままエンジン組んで大丈夫と思います?
プラグが犯人であることから離れられないし、これ以上の原因究明をしようとしないサービスに大変不満がありました。
これ以降この件に関するブログを書いていませんでしたが、実は今回の犯人にされたプラグのメーカーにプラグの調査をお願いしていたんです。
その調査をするに当たっても、施行ショップのオーナー・換装したインジェクションメーカーや代理店などなど多方面に働きかけて実現した事だったんです。
ですから、お世話になった方々に少しでも迷惑がかかる事になってはいけないと思って、関連ブログを自粛していました。
中でも特に施行ショップのオーナーには、ディーラーとの折衝やプラグ調査の段取りまで大変お世話になり、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
エンジン組み立てをストップしてもらって、プラグ調査の段取りをして、プラグの検証結果を待つ・・・、そのことでこんなに時間が掛かってしまいました。
私1人ではここまで出来ませんでした。みんカラのお友達の助言や信頼できるショップがなかったら・・・、と思うとゾッとします。
でもこんなことってユーザー側がしなくてはいけない事なんでしょうか?
私は当初から
@原因の究明 Aキチンと直すこと この2点しかお願いしていません。
ディーラーはどちらにも応えてくれないから、ユーザー側で調査を行なったんです。
おかしいと思います。
6月13日
プラグメーカーから報告書が上がってきました。4本全て調べてもらいました。
詳細についてはネット上では公開できませんが、多方面に渡る検証によって
@4番プラグは折れたのではなく、熔けている。
Aその原因は異常燃焼(異常な高温)
Bプラブ側に異常燃焼を来たした異常はない。
Cその他のプラグは異常なし
この報告書はディーラーにも提出し、そのままAudi Japanにも報告が上がっています。
この報告を受けて、ディーラーでもう一度エンジンを検証した上で私に連絡する、ということをショップを通じて聞きました。
6月20日
【サービスからの説明】
・プラグの溶損は確認したとのこと。
しかし、それから先の話がなんのこっちゃって感じ・・・。
・再度AJに報告したところ、社外品だから補償なし。
→補償の問題じゃないやろ! エンジンに問題があるっちゅうねん!
・色々調べたいがドイツ本国でしか調べられないことがあるので、まず組上げてどこに問題があるのかデータをとって調査したい。
→コレだけ時間掛けて、いまさら何言うとんねん!
そのまま組上げてまた同じこと起きたらどうすんの?殺す気?!
問題がでなかったら? そのままってこと?!(怒
温厚な私ですが、さすがにキレました。
最初の切り出しで頭に血が上ったので、冷静になれませんでした。
今までお金の事についてはあちらの言う通りの対応をして来ましたが、エンジン側に問題があることが分かったので、私が負担するつもりはなくなりました。
高速道路で死にそうな思いをしたのに、ここまでユーザー側で苦労して調査してあげて明確な結果を出してあげたのに、補償しないという態度から話に入るとは(怒
6月21日
ここから本ブログ冒頭につながります。
20日はとても冷静になれなかったので、頭を冷やして6月21日ディーラーでお話しました。
私からは
@エンジン側要素による異常高温の原因
A吸気バルブが2本曲がった原因
B一連の異常が起きた論理的な説明
について、メーカーでのエンジン調査を求めました。
そして、安心して安全な状態で乗れる状態にしてもらえるようにお願いしました。
一方サービスからは
・ディーラーでエンジンを組んで、データを取らせて欲しい。
・異常があれば補償がきく。
・異常が出なくても定期的にエンジン内の内視鏡検査などを行なってチェックしていく。
とのお話がありました。
説明の中で、組み立ててデータを取ることの必要性は理解出来ました。
でも何か釈然としないものがあったので、こうやってブログに書きながら整理していたんです。
コレを書いていて、自分が何に引っかかりを感じていたのかやっと分かりました。
エンジンを組む事を前提に考えると、
@エンジンを組み立てるとなると、カーボンやピッチはきれいに拭き取って研磨までするので、故障時と同じ環境を再現できない。したがって異常がでない可能性が大きい。
A異常が出なかった場合の対応が不明瞭。
B何時トラブルが起こるか分からない状況で走らなければならない。長距離走るので心配であるし、万が一命の心配もある。
C修理してエンジン組んでしまったら、永遠に原因究明のチャンスが失われてしまう。
D諸費用の負担は誰がするのかが明らかでない。
以上のことが私の不安点です。
それらの事を踏まえて、本日ディーラーでお話しして来ました。
その事・今後のことはまた改めてブログにまとめて行こうと思います。
私はトラブルまでに3万5千km走り、メーカー推奨より頻回にオイル交換していたにもかかわらず、エンジン内部の汚れは相当なものでした。
この汚れが今回の原因の一つになっているとしたら、今後走行距離が増えてくるにしたがって、同じようなトラブルが多く出てくるかも知れません。
今回のエンジントラブルは、どの2.0TFSIエンジンにでも起こり得る事だと思います。
私がブログに起こす事によって、みなさんの日頃のメンテナンス、ひいては安全管理の参考になれば幸いです。