世界遺産に落書き、野球部の監督解任
世界遺産に登録されたイタリアの大聖堂をめぐる落書き。新たに、茨城県にある高校の野球部の監督がこの大聖堂に落書きをしていたことがわかり、高校はこの監督を解任しました。
「教育機関に勤務する者として、反社会的な恥ずべき行為」(常磐大高校の校長)
イタリア・フィレンツェで世界遺産に登録された地区にある「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」。この展望台の柱に落書きしたのは、茨城県水戸市の常磐大学高校、硬式野球部の30歳の男性監督です。
問題の落書きは、多くの落書きに混じって書かれていました。ハートに囲まれたこの部分。監督はおととし、新婚旅行でイタリアを訪れた時に、自分と妻の名前をマジックで書いたということです。
この大聖堂をめぐっては、京都産業大学や岐阜市立女子短大の学生が落書きをしていたことが発覚し、問題となっていました。
「本人からは、『大変皆さまにご迷惑をおかけし、また、心配をおかけした』と、深く反省している様子でございます」(常磐大高校の校長)
常磐大高校の野球部は去年の県大会で準優勝。この夏の甲子園の県予選でもシード校に指定されている強豪校です。
落書きを受けて、高校側は野球部の監督を解任しましたが、一方で野球部員らからは「監督を続けてほしい」という声が相次いでいるということです。
「(監督は)大変誠実で、一人一人の良いところを見つけて伸ばすタイプ」(常磐大高校の校長)
さらに、「解任」処分は厳しすぎるのではという意見も・・・・。
「落書きはよくないんですけど、ちょっと厳しいのかなって気はしております」(男性)
「反省していればそこまでは、との気持ちとね。なんとかならないのかなと思う気持ちもありますね」(女性)
まもなく始まる夏の甲子園に向けた県大会。高校では、「生徒たちは予定通り出場させてあげたい」と話していて、日本高野連も「監督の落書きは個人的な問題」だとして出場を認める方向だということです。(30日17:06)