七夕サミットまで一週間。先週末にはG8外相会議が京都迎賓館で行われ、古都は厳戒態勢だった。テーマが「テロ撲滅への支援強化」だから厳戒も当然だろう 京都御苑内にある迎賓館は和風の粋を集めたコンクリート建築である。昨年、金沢でその迎賓館の設計者が講演した。北陸の職人も参加した伝統工法の内装や庭園配置にいたるまでの苦心が披露されたが、詳細な内部構造には触れなかった 迎賓館のどこに要人の寝室があり、天井や壁の厚さはどれほどの攻撃に耐えるかなどを明かすことはできないからだ。21世紀の日本建築を代表する京都迎賓館は、優雅な衣で飾られた頑強な要塞であった 先に札幌で開かれた「YOSAKOIソーラン」に行った人の話だが、飛行機の窓から洞爺湖が見えたという。サミット中は会場の半径約46キロ上空は飛行禁止になるが、北陸からの便は室蘭と苫小牧上空で禁止空域ぎりぎりを飛ぶ 遠い北海道の話だとたかをくくってはおれない。小松や富山空港のゲートをくぐれば洞爺湖上空と同じで、鳥の目、虫の目になっての警戒が必要である。警備陣の健闘を祈る。
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