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急病時に手話通訳派遣 7月から益田 '08/6/30

 ▽聴覚障害者搬送先へ

 益田市は、耳の不自由な人が急病や災害にあったとき、搬送先の医療機関に手話通訳者を派遣する事業を七月一日から始める。市内の聴覚障害者を対象に二十九日、市役所で説明会を開いた。

 聴覚障害者がいる世帯に配布している専用の用紙でファクス通報を受けた益田広域消防本部が、市役所か市障害者福祉センターに連絡して常駐する手話通訳者を医療機関に派遣する。休日や夜間は消防本部に連絡先を登録している緊急通訳者が対応する。

 説明会では、交通事故にあったときの携帯電話のメール通報システムや、消防本部管内の津和野、吉賀町の住民にも同じ内容を求める意見が出た。市と消防本部は「今後の課題として検討、調整する」とした。

 通訳派遣事業は、市聴覚障害者協会と全国手話通訳問題研究会県支部益田地区学習会の要望を受け、三月から準備をしていた。応急処置の時間を短縮するため、イラストで病状や傷の部位などを尋ねる救急隊員用の意思疎通シートも作製する。

 市は「きめ細かい対応のためには、さらに手話通訳登録が必要」と市民の理解と協力を呼び掛けている。(岡本圭紀)




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