私たちが普段食べている食品には、酸性のものやアルカリ性のものがあります。
栄養学でいう酸性食品・アルカリ性食品と呼ばれているものは、その食品そのものが、
酸性であるとかアルカリ性であるとかという事ではないのです。
それらの食品を摂取して、それらが体内で酸性を示すのかアルカリ性を示すのかという
事をあらわしているのです。
カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)などを含む食品は、
これらのそれぞれが、体内では
、
、
、
などの陽イオンとなり、
アルカリ性を示します。
一方、リン(P)、硫黄(S)は、
、
などのようなイオンになるので、酸性を示し
ます。
よく例にあげられるのが、梅干です。これと同様に柑橘類も食べた時は、酸っぱく感じ
ます。それ自体は確かに酸性ですが、これらは典型的なアルカリ性食品と呼ばれている
ものです。
人間のからだは、pH値が7.35〜7.45を保つようになっています。
食品によってからだが、酸性やアルカリ性に傾倒する事はありません。
例えば、酸性食品と呼ばれているものばかりを食べている人は、pH値が7以下の酸性を
示すかというとそうではなく、ちゃんとpH値が7.35〜7.45の間になっています。
調査によると典型的な肉食のエスキモーの人たちを調べると、pH値が7.35〜7.45の間に
なっていますが、尿や汗が酸性傾向が強い事を示しているそうです。
つまり、からだをアルカリ性にする為にアルカリ性食品ばかりを食べていても、からだは
アルカリ性になるのではなく、肉ばかりを食べている人のからだが酸性になる事は、
決してないのです。
食品は、それぞれに重要な役割を持っています。これは酸性食品だから、これはアルカリ
性食品だからと過敏に反応せずに、バランスのとれた食事を心がける事が、最も大切なの
です。
最近の話題ですが、ピーマンの嫌いな子供に無理矢理食べさせても、ピーマンの栄養素
は、その子供にはほとんど有益にならないとか。
また「今日は脂っこい物が食べたい。」と思った時は、からだがそれを欲している場合が
多いらしいのです。
私たちは、習慣として肉も食べれば野菜も食べます。
うなぎを食べれば、梅干も一緒に食べます・・・?
スイカの天ぷらはからだに良い・・・?