阪神・北摂
電話で医療相談、24時間OK 1日から伊丹市
広報紙に折り込まれた医療相談サービス開始を伝えるチラシ |
伊丹市は七月から、市民を対象にしたフリーダイヤルの医療相談窓口「いたみ健康・医療相談ダイヤル24」を開設する。専用のコールセンターに医師と看護師が常駐し、二十四時間体制で対処法や、受診可能な最寄りの病院をアドバイスする。近畿では初の試みで、市は「軽症患者の一一九番利用の減少につなげたい」と期待する。(金 旻革)
市消防局によると、一九九七年の市内の救急搬送は四千七百五十六件だったが、二〇〇七年は約一・六倍の七千六百八十五件に増加。このうち、約55%にあたる四千四百五十五人は軽症で入院の必要はなかった。
また、市が昨年末に市民二千人(回答者数千二百四人)に行ったアンケートでは、回答者の25%が救急医療機関を探す手段として「一一九番を利用する」とした。
さらに、救急車を利用したことのある市民の二割が「相談する人がおらず、どこに受診したらいいのかわからなかった」という理由だった。
市は本年度、医療関連のコールサービスを専門に手掛ける企業「ティーペック」(本社・東京)に約千三百万円で業務を委託。医療相談は、同社が東京と大阪に持つコールセンターで対応する。
相談は、まず看護師が応対し、症状の程度によって医師が対応。緊急性があれば救急車を呼ぶよう伝え、必要がない場合は最寄りの医療機関を紹介したり、家庭内での処置をアドバイスしたりする。
利用は市民限定のため、サービスのフリーダイヤルは広報紙などで全世帯に知らせる。担当者は「効果があれば広域的に取り組み、救急隊や医師の負担を軽減させたい」と話す。
問い合わせは市地域医療体制整備推進班TEL072・784・8012
(6/30 10:58)