中国で、また大規模な暴動が起きました。中国南部の貴州省で28日、少女に対する殺人事件の捜査をめぐって数万人の住民と警官が衝突し、警官の発砲で住民1人が死亡しました。
香港紙「明報」によりますと、貴州省のおう安県で28日午後、抗議デモが発生し、数万人の住民と警察が衝突して警官の発砲で1人が死亡、警察の建物や車などが放火されました。
暴動は、中学生の女子生徒が乱暴されたうえ殺害された事件をめぐって遺族が「捜査が不十分」と警察に抗議したところ、殴られたことがきっかけでした。また、容疑者の1人が警察幹部の息子の可能性があるということです。
一方、国営新華社通信は、「一部の人が真相を知らない大衆を扇動した。29日未明までに事態は沈静化した」と報じています。
中国で起きた抗議活動として今年最大規模と見られ、中国政府は北京オリンピックを控えた社会の不安定化に神経を尖らせています。(30日11:26)