桜井淳所長の浜岡訴訟証言での田中三彦氏と井野博満氏の工学理論解釈への違和感
テーマ:ブログ以下の内容は"水戸"からの情報です。桜井淳所長は、浜岡訴訟証言に対し、田中三彦氏(元バブコック日立の原子炉圧力容器応力解析者)と井野博満氏(元東大工学部教授・元法政大工学部教授)の工学理論解釈に、強い違和感を感じているそうです。桜井所長は、両氏の足を引っ張る立場には無いそうですが、支援・受容する立場にもなく、ただ、冷ややかに、第三者の立場から、観察するだけだそうです。桜井所長に拠れば、田中氏は、米国機械学会ASME(American Society for Mechanical Engineers)の体系すら、全面否定し、ニヒリズムの立場から、運動論を優先し、独自の工学解釈を展開していますが、そのような解釈を機械学会論文誌や原子力学会論文誌に投稿したならば、査読にすら値しないと位置付けられるそうです。田中氏のような立場で運動論を展開する場合、そのような対応法しかないのかと同情すら感じているそうです。桜井所長は、ASMEの歴史的経緯から、部分的に問題があることは認めても、全面否定する立場には立てないと言っています。井野氏は、軽水炉を物理研究の対象として見ており、工学や安全審査の考え方がまったく理解できていないそうです。桜井所長は、井野氏の応力腐食割れ(Stress Corossion Cracking ; SCC)解釈や原子炉圧力容器の脆性遷移温度(Nil Ductility Transition Temperature ; NDTT)の解釈は、いまの機械学会や原子力学会では、まったく相手にされないくらい、幼稚な議論で、浜岡訴訟判決書における全面門前払いは(田中氏の証言内容も同様な扱い)、議論以前の現状認識であるため、当然の扱いだったと考えているそうです。沸騰水型原子炉のNDTTは、寿命末期でも、約40℃で、設計値の93℃より、はるかに低く、原子力界では、問題にする研究者は、ひとりもいないそうです。井野氏の認識は原子力界における研究現状を四半世紀も過去にタイムスリップしたような議論をしているそうです。桜井所長は運動論としての田中氏と井野氏の証言内容に苦笑していました。