ツイオク
月を食べる。
だいじょうぶ。
ちひろが覚えている限り、終わらないよ。
彼らにはやっぱり適わない。
たった一言でこの波を沈めてくれるのだから。
もう全身で依存してる。やっと気付く。
でもシェルターは此処にない。
だからちひろは、自分の足で立たなきゃいけない。
ひとが我を忘れてまで戦えるのは、利己的だからだけじゃないはず。
自分よりも大事なものを守りたいから、我を捨てられるんだ。
ならばちひろは、ちひろの世界を守りたい。
もう1ピースは埋まらないけど、埋まらないままでいいよ。
他で埋め合わせしようだなんて思わない。
欠けた球体がまたちひろの世界になればいい。
そのピースの形など、どこを探してもないのだから。
昔は、彼らがちひろの世界のすべてだった。
彼らがいてくれたなら誰もいらなかった。
けど、取捨選択を繰り返
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