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中国貴州省で数千人規模の暴動、少女の検視をめぐり住民の怒りが爆発

  • 2008年06月29日 23:18 発信地:北京/中国
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中国南西部の貴州(Guizhou)省、Kailiに位置する石炭発電所から立ち上る白煙(2004年2月6日撮影)。(c)AFP/Peter PARKS

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【6月29日 AFP】(写真追加、一部更新)中国南西部の貴州(Guizhou)省甕安(Wengan)県で28日、1人の少女の死について現地警察が発表した検視結果に住民の怒りが爆発、数千人規模の暴動が発生する騒ぎが起きた。29日、国営新華社通信(Xinhua)が報じた。

 新華社によると、暴徒は自治体庁舎や現地警察署の建物3棟を荒らしたり火を放ったりしたほか、路上の車に火をつけた。インターネット上の複数のブログには甕安警察署前に集まる数千人の市民の写真が掲載された。警察署の窓ガラスは割られ、建物からは煙が立ち上っていた。

 複数のブログは、少女の家族が現地の役人の息子を犯人と名指ししたが、現地警察が少女の死を「自殺」と断定したことを知り憤慨したと伝えている。

 香港(Hong Kong)に拠点を置く「中国人権民主化運動情報センター(Information Centre for Human Rights and Democracy)」によると、抗議活動を行った1万人以上のうち警察との衝突で約150人が負傷、これまでに約200人が逮捕された。現地には1500人以上の武装警察官が派遣され、29日には自治体や警察署の建物を荒らした際、ビデオに撮影された暴徒の摘発を進めているという。

 AFPが取材した地元に住む女性によると、警察の捜査結果に抗議した少女のおじは「警察官か、警察が雇ったギャング」に激しく殴打され、28日午後、病院で死亡した。少女のおじは地元の学校の教師だったため、この男性の死を知った教え子たちが警察署に押しかけた。警察署で数人の学生が殴られると、学生たちは警察の建物と車両に火をつけたという。また、少女の遺体は祖父の許にあり、警察に渡すことを拒んでいるという。

 インターネットで検索すると関連の書き込みが多数ヒットするが、29日にはそのほとんどがアクセスできなくなっていた。政府がアクセスを規制しているとみられる。29日、現地警察署や地元自治体に電話取材をこころみたが応答はなかった。

 新華社は「一部のグループが、群集に警察と地元自治体庁舎、(共産党)委員会の建物の襲撃を扇動し、少数の犯罪者が公共施設と車両を襲い、放火までした」と伝えた。29日午前には群集は排除され「事態はこれ以上悪化しない。基本的に秩序は回復した」と新華社は伝えた。

 中国政府と警察は8月の北京五輪開催を前に、中国全土で治安維持に力を注いでいる。(c)AFP

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