「震電」
終戦と同時に、実際の戦闘には間に合わなかったにせよ、日本には かなりの開発途中の新鋭機がありました。「震電」も その中の一種だったのでしょう。
ただ一見して思うのですが、その形状が あまりにも突出している、と云うのか、独創的過ぎる、と申すのか、ちょっと極端ではないかと思うのがこの「震電」なのですが。
ここまで突出してしまうと、仮に実際生産を計画しても多分いろんな事情が絡んで、うまく流れなかったのではないかとも思うのですが
どうでしょうか。
実際の生産現場に無理なく適応する形態こそが、即戦力になり得る武器としての至上価値と云うべきでしょうね。この飛行機の価値にケチをつけるつもりはありませんが、何か空しい感じに襲われてしまうのは何故なのでしょうか。
高度8700mで405kt(750km/h)の最大速度を出すという、B-29迎撃用の高速局地戦闘機「震電」。機首部に小さな前翼があり、操縦席後方に推進式の「ハ四三」四二(MK9D改)発動機を装備、尾端に6翅プロペラを有する。日本で唯一の前翼式の戦闘機であり、いかにして外形寸法を小さくし、胴体内部空間の利用効率をよくして高性能を出すことができるかを究明した海軍航空技術廠飛行機部の鶴野正敬技術少佐の着想を実現したものであった
以下 wikipedeiaより
[編集] 概要
当時、高度10,000mを凡そ570km/hで飛行する米国のB-29に対して、同高度で十分な速力を発揮できる日本の迎撃戦闘機は無かった。そこで震電は、B-29迎撃の切り札として、最大速度400ノット(約740km/h)以上を目標として開発された。
実戦での戦術としては、震電の快速を活かしB-29の前方に展開、高度12,000mから30mm機関砲4門を斉射。更に速力差を活かし再びB-29の前方に進出、2度目の攻撃を行うという手法が計画されていた[1]。
[編集] 形式
動力:単発、推進式(プッシャ)
プロペラ:VDM 定速、6翅(量産型では4翅に簡略化予定)
プロペラ直径:3.40m
主翼:低翼、単葉
動翼:前翼型式
構造:全金属製、応力外皮構造、主翼・層流翼型、前翼・開閉式スロット翼
ランディングギア:引き込み脚、前輪式
[編集] 技術的特徴
推進式プロペラ
直径を増さずに高空での大馬力を活かす為、6翅のプロペラが採用された。しかしながら可変ピッチ機構が複雑であったため、量産型では直径はそのままにブレード一枚辺りの面積を5割り増しにした幅広の4翅プロペラへ変更する予定であった。
プロペラ離脱装置
震電は推進式の為、プロペラが操縦席の後方に有るので、緊急脱出する際にパイロットがプロペラに巻き込まれる恐れがあった。そこで試作2号機からはハブ内に火薬爆破式のプロペラ離脱装置を備える予定であった。
生産性に対する工夫
その後の多量生産を睨み生産性を重視した構造・工法の採用も特徴的であり、以下のような工夫が見られた。
1.プレス機による外板成型
2.スポット溶接の一部採用
3.厚板応力外皮構造の採用による、リベット打ち工数の大幅削減
3. は彩雲に倣ったものである。彩雲は厚板を採用することで零戦の1/2以下のリベット本数で組み立てられている。
[編集] 性能
性能諸元に関する計画値は別表に記載する通りである。実際の試飛行では水平飛行中に最大速度293.5km/hを記録しているが、これはランディングギアを出したままの状態で、プロペラのカウンタートルクを相殺しきれず右に傾いたままの飛行となり、操縦性に難があった。また動力の全開テストも行っていない。
[編集] 現存する機体
終戦時、一号機は蓆田飛行場の格納庫に保管されていたが、敗戦に憤慨した現場の人間により風防などが破壊された。その後、米国進駐軍の命により復元、米国へ運ばれた。設計図や資料は海軍の命令で焼却していたが、九州飛行機本社以外の分工場に保管されていたものが残っており、これも英訳して米軍に引き渡された。また組み立て途中の二、三号機と十数号機までの部品類も焼却された。現在、唯一現存する機体はアメリカの国立航空宇宙博物館の復元施設であるポール・E・ガーバー維持・復元・保管施設にて分解状態のまま保存されているが、復元の予定はない。
推測からでは、普通の飛行機の前後を逆にした・・・そんな形のようですね。この形状に
決定的なプラスがあったとすれば、どんな点だったのでしょう?。
いずれにせよ発想が奇抜過ぎるキライが いかにも大きく溢れています。
本来であれば、むしろプロペラを捨て、その後出現したプロペラ無しの ジェット機の先駆者になればよかった・・・そんな気もしましたが。
http://www61.tok2.com/home/uruseikai/72main1.html
●google検索と件数 震電 10.6000件
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