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日々の生活で、ふらり出かけた旅先で、私のアンテナにひっかかる出来事をのんびり更新。

2005-08-15 18:51:49 フィリピン滞在記2005夏
今日は終戦記念日。
ついこの前、戦後50年って騒いでいたかと思ったら、もう戦後60年も経つんだって。
早い。早すぎる。
こんな勢いで時間が流れたら、必要なことをしっかり考えて胸に刻んでおかないと、あっという間に風化してしまいそう。

フィリピン滞在中にも話をさせてもらったけど、せっかく今朝思い出したので、ここでもシェアしたいと思います。
「forgive(許す)」と「forget(忘れる)」の話。
確か学生時代に、フィリピン人から聞いた話です。

フィリピン人は戦争で行われたことを「許す」と言ってくれました。忘れないけど、許す、と。
対して日本人は、過去のことだと「忘れ」ようとしているのではないか、と言われました。

「許す」ということは、forgive、つまり、giveすること。
それによって自分が相手に何かを「与える」ことだそうです。
「忘れる」ということは、forget、つまり、getすること。
自分が相手から何かを「得る」こと、だそうです。


つまり、許すことは与えること、忘れることは奪うこと。


戦争をどう記憶して、これからどんな世の中を作っていくか、それは私たち世代の仕事。
知らんぷりしないことが、まずは大切なことなんだと思う。
無関心にならないこと。それは私たち誰にでもできることだ。

戦争には、勝利も敗北もない。
あえて勝敗をつけるなら、戦争をしてしまうこと自体が、私たち人類全体の敗北だ。
戦争は最大の環境破壊であり、苦しみも憎しみも、国境を越えて連鎖する。
敵も味方も関係なく、巻き込まれる全員が傷つく。
マクロレベルで考えるべきこともある。
でもせめて、私たちにできることーみんなそれぞれ違うだろうけど、関心を持って平和を願うことぐらいは、日々続けていたいと思う。

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コメント
 
 
 
815 (874)
2005-08-20 01:08:01
久しぶりの登場でーす。

8月15日、今年は小泉さんが靖国に行くか行かないか、とても不安だったさ。中国や韓国であんな暴動が起こっていたし、戦争で日本が占領していた国にいる私にとっては一大事だからね・・・
とにかく、今回は行かないでくれて良かった。

13,14,15日サラワク州でお盆を迎えたんだけど、N氏に靖国神社の中に入ったことがあるか聞かれたんだ。私はあの神社に行くと気分が悪くなるので、入ったことがないと言うと、一回中に入ってみた方がいいと言われたんだ。博物館(?)、資料館(?)に入ると、いかにあの戦争が正しかったかということが手に取るようにわかると言ってた。だから、アジアの国が怒るのも無理はないよね。
ようかんは行ったことがある?
今回、帰ったとき、行ってみようかなと思って。

そういえば、タイのカンチャナブリに旅行に一緒に行ったとき、あの博物館、やっぱり胸が苦しくなったなー。イギリス軍が日本軍にふんどしをはかせてた写真が今でも頭からはなれないよ。
KLの博物館の自転車特攻隊の自転車も驚くけどね・・

とにかく、戦争大反対。

 
 
 
私も (ようかん)
2005-08-21 21:55:38
靖国神社行ったことないのよ・・・日本に住んでて恥ずかしながら。
行ってみたいと思っている。
行かなくちゃね。

最近、maricomのブログにもあった「靖国問題」を読み始めました。
なんだか根が深い感じ・・・。
解釈がいろいろだから(いろんな人の思惑がそういう解釈を期待して作った場所でもあるんだろうし)難しい。

タイでも、マレーシアでも、もちろんフィリピンでも、アジアの国の博物館には日本軍のことがたくさん書かれているよね、ほんと。

 
 
 
最近出た論考 (Sammy)
2006-02-06 08:28:20
 トラックバックやリンクをはしごしてここにたどり着きました。はじめまして。私自身もフィリピンとこれからも長いお付き合いとなる身として、お読みして考えさせられました。

 最近岩波書店の『思想』12月号「戦後60年」特集に中野聡「フィリピンが見た戦後日本―和解と忘却」という論考が載っているのを読みました。まさにおっしゃっていることと重なる戦後の日比関係、そして今について書いてあります。

 私自身もそのことについて粗雑ではありますが最近上記URLに書きました。そちらもよろしければごらんください。
 
 
 
ありがとうございます (ようかん)
2006-02-07 00:34:34
Sammyさん、コメントとトラックバックありがとうございます。
ブログの記事、興味深く読ませていただきました。
未来に向けて私たちのすべき仕事はたくさんありますね。
私が参加しているCFFというNPOでは、ワークキャンプの中で必ずピースセミナーというのをやります。
現地のお年寄りから話しを聞くのですが、日本人にとっても、憎しみを抱え続けてきたフィリピン人にとっても、とても意義のあるセミナーだと思っています。

またページに遊びにいきますね。



 
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暴力と非暴力 (ICAN(アジア日本相互交流センター) マニラオフィス)
さだ@まにら 今年も8月15日が終わった。あれから60年。 それなのに、僕達のおじいさんの世代やパヤタスの若者や子どものように生まれ育ってきた環境に阻害され、自己を実現できないでいる人たちがまだ沢山いる。(そして発展したといわれている日本にも、数え切れな
 
 
 
Unknown (sammyshalohalobox)
出会いが深まる、ということ