県は、毎週土曜の子育て相談窓口「育児相談サロン」を7月5日から、田辺市のスーパーマーケット内に開設する。子育ての悩みや不安を相談したくても、平日は仕事などで時間がない母親らが、休日の買い物の途中で気軽に立ち寄れる窓口を設ける。県内では、和歌山市のスーパーに続いて2カ所目。県子ども未来課は「育児に関する日ごろの疑問を相談してもらい、子育てをしやすい環境づくりにつなげたい」と話している。 「子育て応援企業」認定第1号のオークワとの事業で、オークワパビリオンシティ田辺店(田辺市稲成町)のB館2階の一角に相談コーナーを設ける。1カ所目は昨年7月中旬から、和歌山市中野のパームシティ和歌山店内に開設している。 子育て応援企業とは、社員が仕事と子育てを両立できる環境を整え、地域での子育て支援に積極的に取り組んでいる企業を県が認定するもので、今年6月時点でオークワなど48社が認定済みとなっている。 育児相談サロンは、毎週土曜(年末年始を除く)の午後1時〜4時に開設する。助産師1人が待機し、個別に乳幼児の健康相談や育児上の相談に乗る。身長や体重の測定もする。無料で、予約も不要。 和歌山市の相談サロンには開設以降、今年3月末までに626人の相談者が訪れた。1日当たりの平均相談者数は17人で、多い日で数十人が訪れて順番待ちになった。同市のみ第1土曜の午後2時〜4時は、助産師に小児科の医師も加わり、2人体制で相談を受け付けている。 これまでの相談状況は、1歳になる前の子どもを連れた母親の利用が7割で、栄養面や発育に関する疑問が多い。利用者からは「買い物のついでに気軽に立ち寄れる」「引っ越してきたばかりで身近に育児相談ができる人がおらず、サロンがあって助かった」「子どもの身長や体重の伸びが気になっていたので、相談できてよかった」など好評を得ている。