デンマークの捕獲枠で対立 IWC、作業部会にも暗雲【サンティアゴ26日共同】チリで開催中の国際捕鯨委員会(IWC)総会は4日目の26日、デンマークが求めたザトウクジラの捕獲枠が今総会初の投票で否決され、対立が表面化した。IWC正常化に向け発足したばかりの作業部会の行方にも暗雲が立ち込めた。 デンマークは、先住民によるグリーンランド沿岸での年間10頭のザトウクジラ捕獲枠を新規に要求した。 生息状況を評価するIWC科学委員会は「群れは約3000頭で頭数も増加しており資源に悪影響はない」との見解を示したが、欧州連合(EU)などは「必要性に疑問がある」と反発。投票の結果、賛成29、反対36と、規定の4分の3の賛成が得られず、否決された。 これに、「IWCの将来に向けた作業を損なう」(ノルウェー)、「正常化の努力は壁にぶつかった」(ロシア)などと捕鯨支持国から作業部会の行方を懸念する発言が続出。日本も「IWCの根幹にかかわる問題だ」と指摘した。
【共同通信】
|
ソーシャルブックマークへ投稿: (ソーシャルブックマークとは)
関連記事を取得中...