この人物のオモテとウラ　有働由美子（ＮＨＫアナウンサー）

「ＮＨＫもたまには味なことをやる」――関係者をうならせているのが人気アナ・有働由美子（３９）の人事だ。現在、ニューヨーク勤務の彼女を１６日付で「管理職」に昇進させるという。この人事にどんな意味があるのか。

　有働がＮＹ勤務になったのは昨年６月のこと。決して周囲に祝福されてのものではなかった。

「かつて会長だった海老沢勝二氏の“子飼い”で、氏の退任とともに東京アナウンス室を追われた」（関係者）とみられている。今度の人事も形だけのものか。

「いえいえ、本当の昇進です。東京で言ったらチーフアナウンサーに該当します。有働の先輩でもまだ“管理職”になっていないアナウンサーはたくさんいる。そんな中で有働はチーフ格になったのだから大したもの。“最年少”かどうかはハッキリしませんが、正真正銘の“抜擢（ばってき）人事”です」（ＮＨＫ関係者）

　前出の海老沢氏が一連のＮＨＫ不祥事で責任問題を取りざたされた頃は、有働も盛んに「フリー転向か」「年収１億円も」などとマスコミに騒がれた。かといってＮＨＫもみすみす人気者を手放したくはない。そこで取られた「奥の手」が昨年からの海外勤務だった。

　そこで昇進したとなれば、いよいよ東京凱旋（がいせん）か。実はそうならないところに今回の人事のミソがある。

「しばらくＮＹ赴任はそのままで、現在担当している『おはよう日本』の中の『ニューヨーク・スタイル』（毎週金曜日）も続けることになりそうです。いつまでも無役の海外勤務では人気者にヘソを曲げられかねない。かといって日本に戻せば、再びマスコミに騒がれる。東京では後輩・青山祐子が不動のエースに育ってますからね。昇進というアメをぶらさげて、ＮＹに“居残り”というのが上層部の狙いでしょう」（テレビ界事情通）

●フリー転出は時すでに遅し

　ＮＨＫにとっては“妙手”でも、有働自身にはどうなのか。年齢はすでに四十路前。大学の同級生だった日本テレビの笛吹雅子は言うに及ばず、ずっと年下の滝川クリステル（３０）や膳場貴子（３３）も各局でそれぞれメーンクラスになっている。

　かつてはトップ１０入りしていた週刊誌の人気ランキングでも、最近は高島彩（２９）や中野美奈子（２８）にスッカリお株を奪われ、有働は５０位前後に見え隠れする程度だ。

「フリー転出は昨年の時点で諦めているはずです。むしろ、理事待遇にまで上り詰めた加賀美幸子や山根基世ら大先輩の後を狙うつもりではないか。今回の人事を受け入れたのは、その決断がついたからかも知れません」（前出の事情通）

　そういえば、最近のＮＹからのリポートはどこか吹っ切れた表情をしている。

【2008年6月13日掲載】