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ブッシュ政権と身内の共和党に「亀裂」北核申告で

2008.6.28 19:50
26日、ホワイトハウスで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除について声明を発表するブッシュ米大統領(ロイター)26日、ホワイトハウスで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除について声明を発表するブッシュ米大統領(ロイター)

 【ワシントン=有元隆志】ブッシュ米大統領が北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に踏み切ったことをめぐり、「身内」である共和党から反対意見が相次ぎ亀裂が深まっている。多数派の民主党から支持を受けるという変則的な形となっているが、民主党側も検証体制の確立を条件としてつけており、今後の北朝鮮の対応によっては議会からの政権批判が強まる可能性もある。

 下院情報委員会の共和党筆頭理事ホクストラ議員は、26日に秘密公聴会で政権側から北朝鮮の核計画の申告について説明を受けた後、記者団に対し「ひどい決定だ」と政権を激しく批判。日本の反対を振り切って解除したことについても「日本との関係は、北朝鮮と欠陥のある合意に沿って関係を構築しようとするよりはるかに重要だ」と政権の対応に疑問を呈した。

 同議員は、解除が発効する8月11日までの間に申告内容を詳しく分析し、反対していく方針を示した。

 共和党からはこのほか「まったく賛成できない」(ブラウンバック上院議員)「深く失望した」(ロスレイティネン下院外交委員会共和党筆頭理事)との声明も相次いだ。党内から反発が強まる背景には、11月の選挙を控え、支持率が低迷しているブッシュ政権と距離を置きたいとのねらいもあるとみられる。

 共和党の大統領候補に内定したマケイン上院議員も反対はしなかったが、「申告内容を検証できなかったり、申告の仕組みに満足できなかったりしたときは、北朝鮮への制裁緩和を支持しない」と明言した。

 マケイン氏は「韓国や日本の懸念を考慮に入れていくことを確認したい」とも述べた。マケイン氏を支持する民主党系のリーバーマン上院議員もウラン濃縮や核拡散問題とともに「韓国や日本の拉致被害者の解決のために努力しなければならない」と指摘した。

 民主党側は申告について、「核放棄に向けた1歩」(バイデン上院外交委員長)と一定の評価をしている。民主党は北朝鮮との直接対話に転換したブッシュ政権の対北朝鮮政策を基本的に支持している。

 ただ、「申告内容が正確か検証が必要」(バイデン氏)「北朝鮮の行動を注意深く監視する」(バーマン下院外交委員長)と、条件もついている。民主党大統領候補に内定したオバマ上院議員も「北朝鮮が義務を果たさなければ、われわれは早急に免除した制裁を再び科し、新しい規制を検討すべきだ」と主張した。

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26日、ホワイトハウスで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除について声明を発表するブッシュ米大統領(ロイター)
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26日、ホワイトハウスで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除について声明を発表するブッシュ米大統領(ロイター)
 26日、ホワイトハウスで、北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除について声明を発表するブッシュ米大統領(ロイター)
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