阪神・北摂
アカマツ密集地見つかる 震災で放置のキャンプ場 芦屋
アカマツの状態を確認する藤堂研究員(右)ら=芦屋市奥山 |
閉鎖が決まっている芦屋市の青少年野外活動センター「あしや村」(同市奥山)に、マツタケの生育に適したアカマツ林が見つかった。一九九五年の阪神・淡路大震災以降、同村は十年以上休業状態にあり、手つかずのまま放置されたことが思わぬ“副産物”を生んだらしい。専門家は「これだけ若いマツが集まっている場所は珍しい」と驚きを隠さない。(小川 晶)
アカマツ林が見つかったのは、同村の南東部にある「レクリエーション広場」(約四百平方メートル)。樹齢十二年程度で、高さ約二メートルのアカマツ数十本が密集。土地を管理する市の依頼で、調査した県森林林業技術センター(宍粟市)の藤堂千景主任研究員らが確認した。
マツタケは、アカマツなどを宿主にして生育。同市内では、同村の土地などを所有する打出芦屋財産区によるマツタケ山再生構想が進んでおり、藤堂研究員は「マツタケの菌が飛んでくるかどうかが問題」としながらも、「雑草を取り除き、生育に最適な樹齢十五年を超えれば、マツタケを収穫できる可能性はある」と高く評価した。
同村は、一九六八年に開設。広さ約十八万平方メートルの敷地内に、宿泊施設や炊事場などがあったが、震災でライフラインが途絶。高額の補修費を工面できず、利用休止の状態が続いていた。昨年閉鎖が決まり、本年度中に施設を撤去する予定。
調査に同行した市管財・検査課の中山裕雅課長は「施設が使われなくなったことから、期せずしてアカマツが育ち、(マツタケ生育に)理想的な環境を作るとは」と驚く。施設撤去後の同村の活用法などは未定だが、広場はそのまま残る見込み。市は今後、マツタケ栽培の実験地として、研究グループなどへの貸し出しを検討したいとしていいる。
マツタケ山再生に向けた取り組み 芦屋市の打出芦屋財産区が掲げるマツタケ山再生構想に基づき、土地を管理する芦屋市が生育に適したアカマツ林などを探している。市と財産区は四年ほど前から、専門家を招いた研修会や、先進事例の視察などを続けている。本年度は、適地が見つかった場合の環境整備費用として、七十五万円を予算に計上している。
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