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気候変動、捕鯨賛否両派の論拠に IWCで意見表明

2008年6月26日21時39分

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 【サンティアゴ=石田博士】チリで開催中の国際捕鯨委員会(IWC)で、温暖化など気候変動が捕鯨賛否両派の論拠として浮上している。

 25日、IWCは初めて世界各国のNGOの意見表明の場を設けた。その中で、捕鯨反対の世界自然保護基金(WWF)の代表は「気候変動がクジラに影響を与えている。特に深刻なのが南極海のミンククジラだ」と指摘。ミンククジラを対象とする日本の調査捕鯨を中止するよう求めた。

 WWFによると、気候変動で南極の氷が30%減少する可能性があり、氷の縁に生息するクジラの餌のオキアミも減るとみられる。南極海のミンククジラはオキアミを餌とするため影響が出るという。

 加盟国の討議でもこの日、気候変動がテーマとなった。英国やアルゼンチンなど反捕鯨国は一斉に「絶滅が心配される。気候変動がクジラに与える影響について、さらに調査が必要だ」と唱えた。

 これに対し、日本の漁業関係者などでつくるNGO「ウーマンズフォーラム魚(さかな)」は各国に対し、「気候変動と食糧危機の中で、人類を助けるのはクジラを含めた再生可能な海洋資源だ」と訴えた。

 捕鯨支持派のカリブ諸国からも「食糧危機に対応するためにクジラの活用が必要だ」との声が出ている。

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