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警察手帳強奪:組幹部ら4人を処分保留で釈放 福岡地検

 福岡県筑紫野市で県警捜査員が襲われ警察手帳を強奪された事件で、福岡地検は27日、強盗傷害容疑などで逮捕された指定暴力団道仁会系組幹部(25)ら4容疑者を処分保留で釈放した。地検は「現段階では真相解明できたと言えず、起訴するに足る十分な証拠がない」としている。

 4人は5日未明、筑紫野市原田の駐車場で、県警少年課の警部補(47)と巡査部長(32)に拳銃のようなものを突き付けて脅迫し、鉄パイプで殴るなどして2人の腕などに1週間のけがをさせ、警部補から手帳を奪ったとして逮捕された。手帳は燃やしたという。

 県警によると、これまでに押収されたのは鉄パイプ1本とモデルガン1丁で、実際に使われたとみられる真正拳銃などは押収されていない。事件当時の状況についても4人の供述にあいまいな部分があるといい、県警は「引き続き捜査を進める」としている。

 一方、この事件では110番の遅れから緊急配備が発生から約1時間半後になったことなどが問題視された。県警の大野敏久・生活安全部長は27日、「結果的に手帳の捜索を優先してしまった。早期逮捕に向け組織的に動くべきだったのに、その機会を逸した。真摯(しんし)に反省すべきだと考えている」と話した。【和田武士、岸達也】

毎日新聞 2008年6月27日 23時45分(最終更新 6月28日 0時15分)

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