中学生の少女(当時14)への強姦(ごうかん)の罪に問われた大阪市の元運送業の男性被告(25)に対し、大阪地裁は27日、無罪(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。横田信之裁判長は「少女の抵抗を著しく困難にするほどの力を加えたとは言えない」と理由を述べた。捜査段階の取り調べに問題があったことも指摘した。
被告は昨年6月12日夜、大阪市内の路上に止めた乗用車の中で、前日に知り合ったばかりの少女を強姦したとして逮捕・起訴された。
公判で被告側は「自白を強要された」と主張し、大阪府警の取調官も証人尋問で「被告の言葉を強めて供述調書を作成した」と証言。横田裁判長は、この取調官が作成した自白調書を任意性がないとして却下していた。