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【愛知】尾陽病院と中村日赤が連携 地域医療充実へ2008年6月28日
海部東部4町でつくる公立尾陽病院(甚目寺町甚目寺)は、病院の機能を補完し合いながら地域医療の充実を図る機能連携協定を、名古屋第1赤十字病院(名古屋市中村区)と結んだ。尾陽病院の医師不足と、中村日赤の患者殺到の悩みを一挙に解決する試み。尾陽病院は連携実施に合わせて、夜間救急患者の受け入れも一部再開する。 中村日赤は救命救急センターなどがあり、高度な専門医療をしているが、比較的軽症の患者が近年急増。医師が時間を取られて、専門医療の妨げとなっている。入院患者の病床稼働率も90%を超え、常に“満床状態”。重症や急性期の患者の受け皿確保のため、安定期の入院患者は、他の病院に転院してもらう必要があるという。 このため昨年3月、病院の機能分担を明確にして助け合う連携システムの実施要綱をまとめた。協定を結んだのは、尾陽病院で23カ所目。 一方、尾陽病院にとっては初の連携協定。今春以降、深刻化した医師不足で現在99床の病床稼働率は、50%前後に低迷。中村日赤の安定期の入院患者で、海部地域の人は本人の了解を得て尾陽病院に転院させ、療養やリハビリに専念してもらう。この措置で、尾陽病院は病床稼働率を80%まで上げることを目指す。 さらに内科の代務医師を確保したとして、夜間の救急患者の受け入れを一部再開。軽症患者が急増している中村日赤の負担を軽くする。尾陽病院の川口正展院長によると、救急患者受け入れは、医師と看護師のスキルアップにも直結する。「地域の病院として、可能な限り患者受け入れの体制をつくりたい」と話している。 (市川 真)
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