ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

livedoor ニュース

今週のお役立ち情報

飛騨牛偽装事件の教訓「超ワンマンと安月給」

●「たたき上げ社長」が陥りやすい“墓穴”

 岐阜県養老町の食肉卸販売業「丸明」が他県産や品質の劣る牛肉を「飛騨牛」と称して販売していた。ようやく事実を認めた吉田明一社長(65)は当初、「従業員が勝手にやった」と主張。前工場長(37)ら従業員側の猛反発を買った。労使間のミゾが偽装の手口を次々明らかにし、問題を拡大させたともいえるが、一代で会社を年商100億円まで育てた吉田社長とはどんな人物なのか。

「丸明」は1972年創業。当初は個人経営の零細企業だったが、自身も3%の大株主になった岐阜県多治見市のスーパー「バロー」との取引で業容を拡大。3年前には、全国ブランドになった「飛騨牛」の先祖になる兵庫県産の但馬牛「安福」の銅像を飾った新工場を稼働させたばかりだ。

「創業時は配送トラックもバローの看板を前面に打ち出していたが、会社が大きくなるにつれ『丸明』の文字がクッキリ浮かぶ白のトラックになった」(近隣住民)

 関係者の話によると、吉田氏は会社を設立した30年ほど前に現住所に引っ越してきた。妻と、現専務、事務所を手伝っていた2人の息子がいたが、数年前に離婚し、その後、妻は他界。事務所にいた息子も約1カ月前に会社を辞めて「弁護士になる勉強をしたい」と家を飛び出したという。

「とにかくワンマン。自分以外を信用せず、息子さえ経営に口出しさせなかった」「2日休むと『クビだ』と言われる」「月給は30万円が上限で、安くコキ使われた」――。従業員らが口にするのは、“たたき上げ”社長特有の傲慢さと、それに対する積年の不満だ。

 今回の問題も、10日、農水省に「生産地の偽装販売をしている」との内部告発があったのがキッカケだ。前工場長が1カ月前に辞めた理由も「個体識別ラベルの表示をめぐり、『すべて張るべき』という工場長と、『黙ってオレの言うことを聞け』という社長の対立が原因だった」(関係者)という。

 農水省と県の23日の立ち入り調査に同席した前工場長に対し、「出ていけ」と恫喝した吉田社長。この期に及んでコトの重大さをまだ理解していない。

【2008年6月25日掲載】


コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

前後の記事

経済アクセスランキング

注目の情報
個性を活かす環境がある。
「憧れのスタッフと、同じレベルで仕事を任される。」
魅力的なスタッフにどんどん出会える。これってスゴイことだと思う。
あなたの職場はどうですか?


新進気鋭スタッフ陣の声はこちら