テロによる大災害を想定した伊達赤十字病院(前田喜晴院長)の「負傷者受け入れ実働訓練」が26日、伊達市末永町の同院駐車場で実施され、同院職員は北海道洞爺湖サミット期間中の万が一の事態に備えた。
訓練は同院独自事業。30人のマスコミ関係者を乗せた大型バス1台が、道央道・伊達インター付近でテロと思われる爆発に巻き込まれた事態を想定。医師や看護師、事務職員、同院の看護学生ら約80人が参加した。
患者役の看護学生が同院に搬送されると、看護師や医師らは化学薬品を浴びている負傷者を除染。さらに応急処置が必要な患者に対して、仮設診療所内で治療するなど、本番を想定しながら機敏に対応していた。
同院は今後、仮設診療所を敷地内に備えるなど職員が一丸となって万全を期す。
前田院長は「サミットでは何も起こらないことを願っているが、もしもの時には今回の訓練を生かしてほしい」と職員の気を引き締めた。 (小林正律)
【写真=サミットを前に、負傷者受け入れ訓練に取り組んだ伊達赤十字病院の看護師ら】
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