339―4 | 「毎日新聞記者手荷物爆発事件余波」考 |
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【事件の勃発】 |
2003.5.1日、ヨルダンのアンマン国際空港で、毎日新聞社東京本社写真部の五味宏基記者(36)が所持していたカバンの中の所持物が金属探知機に反応し、これを取調べていたところ手荷物が爆発して係官数人が死傷(警備員は即死し、3名が負傷した。負傷者には一般搭乗客もおり、うち1人は重傷)するという事件が発生した。記者は身柄を拘束された。これを「毎日新聞記者手荷物爆発事件」としてサイト化、今後を追跡していきたい。 事件の経過が次のように明らかにされた。記者の大使館員への弁明によると、概要「五味記者は4月11日にアンマンからバグダッドへ陸路移動中、イラク国内の道路脇に放置された車の周囲に散乱する釣り鐘形の物体を発見、爆発物との認識はあったものの『使用済みで爆発の危険性は無い』と判断し、これを記念品としてカメラバッグに入れ持ち歩き、日本へ持ち帰ろうとしていた。五味記者は、バグダッド陥落後にイラク入りし、4月28日に陸路でヨルダンに入り、カイロ経由で帰国する予定だった。 5.1日午後6時20分ごろ、カイロ行きのエジプト航空便に乗るために出発ゲートで手荷物検査を受けていたところ、金属片が探知機に反応した。空港の検査場で、空港職員に『これは何だ』と聞かれたのに対し、釣り鐘形の物体を自分の手で持ち、『拾った。おみやげだ』と答えたという。係官が取り上げ、5メートルほど離れた所で取り扱ううちに爆発した」と云う。 ヨルダン当局は「手榴弾(しゅりゅうだん)のようなもの」との見方を示しているという。外務省邦人保護課では「本人も『おみやげ』が何なのかはわからないようだった。意図的に爆発物を持ちこんだとは考えにくい」としている。これに関連し、上野官房副長官は2日午前の記者会見で、「(現地の)大使館員も取り調べに立ち会っており、正確な情報を得て、(政府として)対処することがあれば対処したい」と述べた。 五味記者は91年に毎日新聞社に入社。96年から98年まで休職し、国際協力事業団青年海外協力隊の一員として絶滅危惧(きぐ)種動物の撮影をした際に、2年弱、ヨルダンに滞在したことがある。昨年9月には「9・11」テロ1周年の取材でニューヨークに行くなど、海外の取材経験も多いという。五味記者は2月中旬からバグダッドやアンマンを拠点にイラク戦争を取材していた。4月28日にバグダッドから陸路でアンマンに出国し、カイロ経由で3日に日本に帰国する予定だった。同社には1日午後6時過ぎに「いまから帰国します」と電話があったという。 AP通信によると、アドワン情報相は、五味記者はアンマンで裁判を受けることになると語り、ヨルダンで刑事訴追手続きを受ける可能性を示唆した。また、アンマンの空港当局者がAP通信に語ったところでは、五味記者は「金属製物体」のほかにも敷物や古美術品、絵画などの土産品を持っていたという。 |
【毎日新聞社の弁明とその後の対応】 |
毎日新聞社は2日午前6時から、東京都千代田区の東京本社で、広報担当の橋本達明常務が記者会見した。それによると、同社は2日午前1時すぎにCNNニュースで爆発事故を知り、午前2時には報道機関の問い合わせなどで五味記者が拘束された可能性が高いことを把握した。午前4時には現地大使館から家族に対し「五味記者が拘束された」と連絡があったという。橋本達明常務は、「爆発する可能性があるものを、かばんに入れていたという現地からの報道については信じられない思いで驚いている」、「バッグに入れること自体、信じられない。(会社としても)想定できなかった」と述べた。事件の責任について、「事実確認をした上で、死傷した関係者に誠意を持って対応する。本人や会社としての責任問題についても、訴追後に厳正に対処する」と語った。 橋本常務の状況説明は次の通り。五味記者は4月10日、同僚記者2人とヨルダン人助手の計4人でアンマンを車で出発。イラク領内に入り、同日夜、バグダッド西郊で車中泊をした。その際、周囲の道路脇に「釣り鐘形の物体」がいくつかあり、「2個拾った」と現地の日本大使館職員に話したという。そのうち1個が空港で爆発したとされるが、残りの1個については「十分な把握ができていない」と述べた。同僚記者2人は、五味記者が爆発物を持ち歩いていることを知らなかったという。そのうち1個をヨルダン人助手に渡していたことが2日、わかった。 毎日新聞は3日、伊藤芳明・東京本社編集局次長をアンマンに派遣する。同社の伊藤芳明・東京本社編集局次長が3日午前、成田空港からアンマンに向け出発した。伊藤編集局次長は約10日間、アンマンに滞在する予定だが、五味容疑者と面会できるかどうかはわからないという。 毎日新聞社の伊藤芳明編集局次長は4日未明(日本時間同日早朝)、アンマンに到着し、直ちに爆発があったアンマン国際空港第2ターミナルの手荷物検査場で献花し、黙祷(もくとう)した。これに続き死亡した警備員の同僚ら、空港関係者にあいさつした。 伊藤氏は報道陣に「毎日新聞の一員として、社員が原因でこのような事態が起き、責任を痛感している」と話し、「亡くなった方の遺族、けがをされた方に機会があればお悔やみを申し上げ、お見舞いをしたい。ヨルダン国民にも謝罪したい」と述べた。 伊藤氏は4日午後、ヨルダン当局の施設で五味記者に面会した。伊藤氏によると、五味記者は泣きながら「迷惑をかけてすみませんでした。こういうことになるとは思いもしなかった」と話した。また、爆発物については「助手と投げ合って遊んだ。残骸(ざんがい)と認識していた」と話したという。 一部報道では、五味記者が爆発物のほかにも美術品をイラクから持ち出したと報じられたが、伊藤氏が確認したところ、五味記者は「知人からもらったフセイン元大統領の写真2枚と、ヨルダンで土産として買ったお茶や木製の灰皿などを持っていただけ」と答えたという。 一方、毎日新聞社の伊藤芳明編集局次長は同日、ヨルダンのムハンマド・アドワン情報相と面会し、会社として事件についてのおわびを伝えた。伊藤氏によると、アドワン情報相は「五味記者が悪意を持っていなかったと理解している」と話し、「事故」との認識を示したという。また、国営ペトラ通信によると、アドワン情報相は「五味記者は公正な裁判を受ける。対日関係への影響はない」と語った。 毎日新聞はまた、地元のアラビア語紙2紙の6日付朝刊に、ヨルダン国民や事故の被害者へのメッセージとして、斎藤明社長の名前で爆発事故についての謝罪広告を載せる予定。 |
【五味記者に待ち受ける運命】 |
五味記者は現在も身柄を拘束されており、4日にはヨルダンの検察官の取り調べが予定されている。検察官がどのような罪名を適用するかによって、今後の推移は大きく変わる 。ヨルダンの法曹関係者によると、検察官が爆発物の違法取り扱い罪を適用した場合、五味記者は軍事法廷で裁判を受けることになる。故意犯だった場合は最高刑が死刑で、故意がなくとも、最高で15年身柄を拘束される。一方、過失致死罪が適用された場合は通常の刑事裁判を受ける。こちらが適用された場合、ヨルダンの弁護士は「通常、拘束は3〜5年程度」と話す。 在アンマン日本大使館によると、ヨルダンの司法制度では、検察官が逮捕者を取り調べた後、容疑について判断するという。1日から3日までは連休中で、毎日新聞東京本社写真部記者の五味宏基容疑者らに対する検察官の調べは4日に始まる。日本の司法関係者によると、同じような事件が国内で起きた場合、重過失致死などの罪にあたる可能性が高い。 アンマン国際空港で毎日新聞写真部記者の五味宏基容疑者(36)の所持物が爆発し、警備員が死亡、数人がけがした事故で、ヨルダン治安当局の検察官による事情聴取が5日あった。負傷者や目撃者の聴取も行い、最終的な罪名などについて判断するという。 取り調べは、弁護士と通訳が立ち会い、治安当局の施設で午後4時30分(日本時間午後10時30分)から行われた。4日にされる予定だったが、弁護士の選任や、公式通訳の手配に時間がかかったため、遅れたようだ。毎日新聞によると、五味記者に対する直接の取り調べは、1回で終わる見通しだが、具体的な容疑や罪名はまだ分からないという。 アンマンの国際空港で起きた爆発事件を捜査しているムハンマド・ヒジャージ上席検察官は6日、毎日新聞写真部記者の五味宏基容疑者(36)の取り調べで、爆発物所持、殺人、傷害、器物損壊の四つの容疑を適用していると朝日新聞社の取材に明らかにした。捜査は1週間以内に終わり、目撃者や関係者の取り調べ後に最終的な起訴罪名を判断するという。毎日新聞の斎藤明社長は7日現地に入り、遺族や関係者に弔意を表し、謝罪する。 五味記者は、イラク国内で拾って持ち歩いていた物体が爆発し、空港警備員らが死傷した今月1日に逮捕された。 ヒジャージ検察官によると、ヨルダンの刑法で殺人罪は(1)事前計画の殺人(2)発生時の殺意が認められる殺人(3)過失致死の3種類に分かれる。五味記者は爆発物を所持し、危険を認識できたはずだとして、現在は(2)での起訴を検討しているが、最終的には(3)になる可能性もあるという。 また、遺族や負傷者への補償や壊れた施設の弁償は「公判では非常に有利になる」といい、起訴罪名や判決が変わる可能性もあるという。 一方、ムハンマド・アドワン情報相は6日、朝日新聞記者の取材に「事実関係もはっきりしており、裁判も短期で終わるだろう」と見通しを語った。 アドワン情報相は「ナイーブな行為だが、法律違反であることも間違いない」としたうえで、「検察官は最大限の容疑を適用するが、裁判所はすべてを公正に判断する。実際に不法行為で人が死んでいるので、法的には殺人にあたるが、公判ではまず犯意が問題になる。現段階では、すべての状況が五味記者に故意がなかったことを示している」と述べ、裁判では殺人罪の適用を受けない可能性を示唆した。 (05/07 00:31) |
【その後の動き】 |
ヨルダン国営ペトラ通信によると、同国のアブドラ国王は2日夜、毎日新聞写真部記者が持ち込んだ爆発物で負傷、アンマン市内の病院で手当てを受けている空港警備員を見舞った。 同通信によると、国王は医師から警備員たちの状態を聞いた後、病室を訪ねた。国王は同記者が搭乗する予定だったエジプト航空機に爆発物が持ち込まれていたら、大惨事を招いた可能性があったとの認識を示し、「諸君は身をもって惨事を防いだ」と語りかけ、警備員たちの職務をたたえた。同通信などによると、病院には警備員ら3人が入院、うち2人は数日で退院の予定だという。 毎日新聞記者が持ち込んだ手荷物がアンマン国際空港で爆発した事件で、4日付アラブ紙アッシャルクルアウサトは、爆発したのはクラスター(集束)爆弾の一部(子弾)との見方をヨルダン治安当局が示していると伝えた。 同紙によると、爆発事件の後、毎日記者がバグダッドで拾った「釣り鐘状の金属製品」の2個のうち、1個を取材に同行したヨルダン人助手に渡したと話したため、当局者が助手の自宅に駆け付け、押収した。その後、この物体は爆破処理されたが、治安当局者は形状などからクラスター爆弾の可能性が高いと判断しているという。押収した際、この物体は助手の子どもたちの手に渡っており、おもちゃにして遊んでいたという。 取り調べは、軍の大佐でもある、治安当局の検察官が行う予定。ヨルダン国内に爆発物を持ち込んだ経緯や、当局に対して爆発物の存在を知らせずに荷物に入れたまま空港に入った理由、なぜ安全と判断したのか――などが中心になりそうだ。 ヨルダンのムハンマド・アドワン情報相は既に「五味記者は裁判を受ける」と明言し、「国家治安裁判所(軍事法廷)にかかる」と述べているが、逮捕容疑はまだ未定。地元紙「アル・ライ」は4日朝刊で関係者の話として、爆発物の不法所持と過失致死の二つの罪に問われることになると報じた。同国の法律で爆発物の不法所持は故意がなくとも罰する規定があり、その場合の最高刑は15年間の拘束という。 毎日新聞社の伊藤芳明編集局次長は4日未明(日本時間同日早朝)、アンマンに到着し、直ちに爆発があったアンマン国際空港第2ターミナルの手荷物検査場で献花し、黙祷(もくとう)した。これに続き死亡した警備員の同僚ら、空港関係者にあいさつした。 伊藤氏は報道陣に「毎日新聞の一員として、社員が原因でこのような事態が起き、責任を痛感している」と話し、「亡くなった方の遺族、けがをされた方に機会があればお悔やみを申し上げ、お見舞いをしたい。ヨルダン国民にも謝罪したい」と述べた。 伊藤氏は4日午後、ヨルダン当局の施設で五味記者に面会した。伊藤氏によると、五味記者は泣きながら「迷惑をかけてすみませんでした。こういうことになるとは思いもしなかった」と話した。また、爆発物については「助手と投げ合って遊んだ。残骸(ざんがい)と認識していた」と話したという。 一部報道では、五味記者が爆発物のほかにも美術品をイラクから持ち出したと報じられたが、伊藤氏が確認したところ、五味記者は「知人からもらったフセイン元大統領の写真2枚と、ヨルダンで土産として買ったお茶や木製の灰皿などを持っていただけ」と答えたという。 (05/05 00:26) アンマンの国際空港で毎日新聞写真部記者の五味宏基容疑者(36)の所持品が爆発し、1人が死亡、数人がけがした事件をめぐり、同社の斎藤明社長が7日未明(日本時間同早朝)、ヨルダンに到着した。斎藤社長は同日、死亡した警備員の遺族を弔問する予定。 事件現場となった空港に到着した斎藤社長は、空港の警備責任者らと会った後、現場に供えられた花の前で黙祷(もくとう)。報道陣に対して「おわび、お見舞いのために来ました。ここで警備員が亡くなり、そのおかげで多くの人が助かった。ヨルダン国民に深くおわびしたい」と述べた。 (05/07 10:15) |
アンマン空港爆発深くおわびします
アンマンの国際空港での爆発事件の全容解明はヨルダン当局に委ねられていますが、これまでの調査から、当社の五味宏基・写真部記者の軽率な行為が重大な結果を招いたことが確認されました。戦場で報道にあたる記者としてあってはならない判断ミスと気の緩みに対する各方面からのおしかりを毎日新聞社として極めて重く受け止めております。亡くなられた方のご冥福を心からお祈りすると共に、ご遺族、負傷された方々に深くおわびし、誠意を持って対応させていただきます。記者個人の過失とはいえ、毎日新聞社としての責任を痛感しており、事件解明の進展を待って、管理、指導する立場の者も含めた責任の所在を明確にします。毎日新聞社
[毎日新聞5月3日]
アンマン空港爆発事件 毎日新聞社長、遺族を弔問−−「深い悲しみと哀悼の意」
ヨルダン・アンマンのクイーンアリア国際空港で起きた爆発で治安警察のアリ・サルハン曹長(30)が死亡、4人が負傷し、毎日新聞写真部記者、五味宏基容疑者(36)が逮捕された事件で、毎日新聞社の斎藤明社長は7日午後(日本時間同日夜)、ヨルダン東部マフラク県モエル・アッサルハン村に住む同曹長の遺族宅を弔問した。
斎藤社長はサルハン曹長の兄のアブドラさん(44)ら家族に「弟さんが、私どもの社員の起こした事件で亡くなられたことに、深い悲しみと哀悼の意を表したいと思います」とおわびした。アブドラさんは「訪問を感謝している。社長のお気持ちを我々は忘れないでしょう」と答えた。
サルハン曹長はアブドラさんを長兄とする8人兄弟の一人だった。アブドラさんは「早くに両親を亡くしたため、私がアリ(曹長)を育てた。弟であると同時に、私の子供のようだった」と悲しみに沈みながら話した。
また、同村の代表者で警察幹部でもある曹長の親せき、ファゼルアリ・サルハンさんは「亡くなったアリのことは忘れることができない。この事故が残念でならない。しかし、社長が来てくれたことに大変感謝している」と話した。
同行した弁護士は、五味記者の保釈について遺族側と協議した。遺族側は8日にも保釈の同意書に署名し、弁護士に送ることを約束した。伊藤芳明・東京本社編集局次長は7日の記者会見で「同意書は弁護士から検察官に渡され、検察官が保釈するかどうかを最終判断する」と説明、「毎日新聞はヨルダンの法律体系を尊重しており、事態の推移を見守りたい」と話した。
この弔問に先立ち斎藤社長はアンマンでヨルダンのアドワン情報相と会見し、「社員の一人が引き起こした事件について、ヨルダン国民のみなさんに深くおわびしたい」と述べた。情報相は「毎日新聞が示した誠意について高く評価している」と語り、「(五味記者には)悪意はなかった。裁判は公正で迅速なものになる」との見方を示した。
今回の爆発事件でヨルダン当局は当初、サルハン曹長の年齢を26歳と発表していたが、その後、30歳と分かった。【アンマン空港爆発事件取材班】
(2003年5月8日毎日新聞朝刊から)
アンマン空港爆発事件 国王に毎日新聞社長謝罪−−アブドラ国王「予想できぬ事故」 ヨルダンのアブドラ国王は8日、同国の首都アンマンの国際空港で毎日新聞写真部記者、五味宏基容疑者(36)の所持品が爆発した事件で現地入りしている斎藤明・毎日新聞社社長とラガダン王宮で会談した。斎藤社長は「陛下を通じてヨルダン国民の方々におわび申しあげるために参りました」と述べた。これに対しアブドラ国王は「これをきっかけに、両国の関係が損なわれることはないと信じています」と述べた。(社会面に関連記事) 会談は王宮の一室で行われ、斎藤社長と北村正任主筆が面談した。斎藤社長は、事件で死亡した治安警察のアリ・サルハン曹長(30)の遺族から7日の弔問の際に「国王陛下の客人は私たちの大切な客人でもあります」と声をかけられたことを紹介し、「深い悲しみの中で私たちを許して頂き、感動いたしました」と述べた。アブドラ国王は「このような予想できない事故は起こりうる事です」と述べ、意図的な事件ではないとの見方を強調し「なるべく早く解決され、あなたがたの同僚が保釈されることを望みます」と語った。 アブドラ国王は99年2月、父フセイン国王の死去により即位。82年からこれまでに5回訪日している。 斎藤社長は同日夕、アンマン市内のホテルで記者会見し、事件の被害者や遺族、ヨルダン国民に改めて謝罪の意を表明した。【アンマン空港爆発事件取材班】 (2003年5月9日毎日新聞朝刊から) |
(私論.私見)