鹿児島放送局

2008年6月27日 18時42分更新

硫化水素ガスの除去訓練


全国で、硫化水素による自殺が相次いでいることを受けて霧島市の消防局は硫化水素を除去する装置をつくり、取り扱いの訓練を行いました。この装置は、長方形のプラスチックケースの下の穴の部分から、硫化水素のガスを吸引させてケースの中の活性炭で化学反応を起こさせるものです。化学反応によって硫化水素ガスが分解されます。霧島市消防局中央消防署で行われた訓練には、周辺の地域を管轄する消防本部や霧島警察署からおよそ100人が参加しました。訓練は消防署の施設の一角で行われ、防護服を着た消防隊員が実際に硫化水素ガスを発生させたあと、一定の濃度になったところで、装置を起動させました。その後、7分半ほどで室内の濃度は10分の1程度に減り、23分半後には硫化水素ガスが完全に取り除かれたことが確認されました。県消防保安課によりますと、ことし2月から今月5日までの間に硫化水素ガスを発生させたケースは11件あり、このうち8人が死亡しているということです。霧島市消防局中央消防署の後庵博文署長は「ガスがなくなることを確認できた。住民や隊員の2次被害を防げると
期待している」と話していました。