京都を拠点にメッセージを発信し続けるフォーク歌手、豊田勇造さん(58)の恒例のバースデーライブが28日、上京区のライブハウス「拾得」である。今年の新曲は「♪彼らこそとらわれの者たち」などと、ミャンマー軍事政権を撃つ内容。「♪もしも賀茂川がウィスキーなら」と陽気に歌った昨年とは異なり、抑圧された人々への共感を歌い上げる。
新曲名は「フリー・アウンサンスーチー」。3度訪れたミャンマーを「最悪の政府の下に、最善の人々が暮らす国」と評する。昨年9月の軍事政権の民主化大弾圧で「意思を示さなければ」と曲が生まれた。
♪あなたをとらえる者たちは 本当はあなたが恐いのだ 彼らにも分かる時が来るだろう 彼らこそとらわれの者たちなのだと
ライブでは、繰り返されるサビの部分の「♪フリー・アウンサンスーチー」を、最後の1回だけ、「♪フリー・チベッタンピープル(チベットの人々)」と変えて歌う。
「あんなに穏やかでやさしくて善良な人々を、傷つけ悲しませるゆがんだ力。メッセージを発していきたい」と訴えている。午後7時開演。3000円。拾得(075・841・1691)。【藤田文亮】
毎日新聞 2008年6月27日 地方版