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社会

深夜の小児医療、姫路に殺到 「加古川からの搬送自粛を」 

 兵庫県の都市部で、夜間の小児科の受け入れ態勢が急速に悪化している。加古川夜間急病センター(加古川市米田町)は四月から、医師不足などを理由に深夜の患者受け入れを休止。行き場を失った東・北播地域の患者が、姫路市休日・夜間急病センター(姫路市西今宿)に殺到している。加古川市から救急車での搬送も相次ぎ、姫路市は搬送自粛を求める申し入れをした。

 加古川の急病センターは、東播地域の小児科医十八人が交代で当直し、子どもの軽症患者を受け入れていたが、患者増などを受け午前零-六時の診療を休止。重症患者のみ加古川市民病院などで受け入れる態勢とした。

 その結果、姫路の急病センターは東・北播地域からの患者が急増。午前零-七時の同地域からの受診は、休止前の三月の四件に対し、四月は四十七件、五月は四十三件と十倍以上に膨れた。

 四月上旬には、加古川市の患者が救急車で運ばれるケースも二件あり、診察の結果、重症の疑いで加古川市民病院に転送された例も。姫路市は「小児救急の態勢に悪影響を及ぼす恐れがある」として、加古川市に搬送自粛を申し入れた。

 小児科医の経験もある河原啓二・姫路市危機管理監は「姫路でも深夜の患者は増えており、急病センターが軽症、姫路赤十字病院が重症と役割分担して何とか支えている状況」と強調する。

 加古川市健康課は「救急患者はなるべく市内で受け入れているが、インフルエンザなどが流行する冬場はパンクする恐れもある。軽症患者は深夜の受診を控えるよう呼びかけるしかない」としている。

 神戸市は、二月に六甲アイランド病院(東灘区)が小児科の二十四時間受け入れを中止。深夜は、神戸市立医療センター中央市民病院(中央区)が軽症、重症患者とも受け入れるが、冬場への不安もあり、急病診療所(中央区)での受け入れを検討している。

 阪神間では四月、阪神北広域こども急病センターが開設され、四市町の医師らが交代で診療する制度が始まっている。

(田中伸明、黒田耕司)

(6/27 09:21)

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