伊万里市立市民病院(小関一幸院長)が、8月から土曜日の一般外来を中止することが26日、分かった。土曜診療が医師の過密労働につながっていると病院側が改善を要望、市側も医師の待遇改善が今後の人材確保につながると判断した。救急患者の受け入れは継続する。
同病院は月曜−土曜日の午前に一般外来を受け付けている。常勤医師は本年度から内科医が1人減り、内科4、外科2の6人体制で、平日は精密検査担当を含めて6人、土曜は3人の医師が勤務している。当直は1人。「休みは多くて週1日」(小関院長)という厳しい労働環境が常態化しているという。
7月から外科医1人を採用するが、8月末には内科医1人が退職予定。9月には小児科医1人を採用して、常勤医師は計7人となるが、事務局は「小児科は1人のため時間外診療に対応できない。労働環境の改善には、内科医があと1人必要」と話す。
土曜日の外来患者数は平日の約半分の50人。病院側は医療サービスへの影響を最小限に抑えた医師の負担軽減策として、塚部芳和市長に今回の中止を提案、同病院の運営について協議する伊万里市国民健康保険病院事業運営審議会の了承を得た。
小関院長は「有田共立病院(西松浦郡有田町)との統合を見据え、今後の医師確保と市民に質の高い医療を提供し続けるための措置。理解してほしい」と話す。