最終更新:2008/06/26 19:42

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滋賀・大津市で地蔵など約40体を盗んだ男が逮捕 自宅には別に約20体の石像、余罪追及

滋賀・大津市で、地蔵などおよそ40体を盗んでいた男が逮捕された。
逮捕されたのは、滋賀・野洲市の会社員・浅井伸介容疑者(28)で、地蔵や石碑およそ40体を盗んだ疑いが持たれている。
逮捕のきっかけは、近所の住民からの「地蔵を集めている不審な男がいる」という通報だった。
比叡山のふもとにある滋賀・大津市の道路沿いには、400体近くの地蔵が安置されている。
浅井容疑者は、5月5日から7日にかけて、この道路沿いに安置されていた地蔵や石碑を数回に分け、自分の車に載せて盗んだという。
管理していた自治会長は「なくなったのを見た時は、気が抜けるほどだった。『えらいこっちゃ』とみんな来てくれて、どうしようどうしようと」と話した。
これらの地蔵や石碑は、およそ20年前の河川工事の際に出土したものを、地元自治会が大切に保管していたという。
これらの地蔵には、ある「いわれ」があった。
石像を供養している専称寺の西川義光住職は「織田信長が比叡山延暦寺を焼き打ちしたとき、亡くなられた方を供養するため、地元の人が地蔵を置いた」と語った。
今から437年前の1571年、織田信長が比叡山延暦寺を焼き打ちにした。
その際、亡くなった僧侶らを供養するために作られたのが、これらの地蔵だという言い伝えがある。
西川住職は「よっぽどお地蔵さんに会いたかったのでは。気持ちを込めて持たないと持てない重さです」と話した。
浅井容疑者は、琵琶湖のほとりにあり、16年前に爆破・解体された、いわゆる「幽霊ビル」を扱ったテレビ番組で紹介された地蔵に興味を持ったという。
そして、たまたまこの道を通りかかった際、これらの地蔵を見つけ、「テレビでやったやつや! 欲しい!」と思い、盗んだと話している。
浅井容疑者の自宅には、このほかにもおよそ20体近い石像があり、警察は余罪を調べている。
一方、盗まれた地蔵は、30日にも元の場所に戻されるという。
管理していた自治会長は「みんながお守りしていたお地蔵さんだから、返ってきたらそれでいい」と語った。

(06/25 18:01 関西テレビ)


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