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武雄市民病院:民間移譲 医師会が市長に質問状 公費投入額など7項目 /佐賀

 武雄市民病院の民間移譲問題は25日、慌ただしい動きを見せた。選考委員会が開かれ、応募法人による市民向けの説明会も催された。一方で、地元医師会が樋渡啓祐市長に公開質問状を提出するなど反対の声も根強い。【原田哲郎】

 武雄市民病院の民間移譲を進める樋渡市長に対し、武雄杵島地区医師会(古賀義行会長、142人)は同日、公開質問状を提出した。

 質問状は「不採算でも住民の健康上確保されなければいけない事項とそれに要する費用の概算」を明らかにすべきとの考えを示したうえで、「専門家を交えた議論を回避する理由」などを尋ねている。また、これまでの市民病院の不採算部門とその費用の資料も公開するよう求めた。

 一方、市長が民間移譲先にセーフティーネットの機能が失われた場合、公費の投入もいとわないとしていることから、「公費投入の予想額・限度想定額の回答を」など7項目をたずねた。

 だが、市長が設置を表明している医師会と新病院、市の3者協議会については「入るつもりはない」と否定し、「民営化を前提にした話には乗らない」とも述べている。

 医師会では公開質問状に先立ち、市に意見書を提出していたが、こちらにも返事がないという。

 ◇追加資料を要求 情報公開は“一歩前進”--第2回選考委員会

 一方、武雄市民病院の移譲先を審査する第2回選考委員会ではこの日、応募法人がプレゼンテーションを行った。しかし、資料や根拠が不足しており、選考委から追加資料などを早急に提出するよう求められた。このため、当初予定されていた3回の選考委では結論が出ない見通し。

 この日は、九州大学大学院医療システム学教室の信友浩一教授(61)が選考委の委員長として会見に臨んだ。

 信友委員長によると、この日は「委員間の意見交換の時間がほしい」「専門の調査機関の調査資料を提出してほしい」などの意見が出されたほか、佐賀市の医療法人に対して財政計画の提出を求めたという。

 また、問題となっている情報公開については、可能な限り、選考委開催直後に発表することになった。

 ◇2法人構想アピール、公開質疑での市民説明会

 また、夜には市民病院の移譲先応募法人による公開市民説明会を市文化会館小ホールで開いた。市民向けに応募法人から新病院の提案があり、会場からの質疑を受けた。時間は、質疑を含んで1法人1時間ずつで、2法人共に中心部への新築移転の構想をアピールした。

 説明会に臨んだのは、北九州市門司区の医療法人財団「池友会」と、佐賀市高木瀬町の医療法人社団「敬愛会」。池友会は福岡和白病院(福岡市東区)など7病院を経営。敬愛会は佐賀市内で佐賀記念病院を、武雄市内では養護老人ホームを経営する。

毎日新聞 2008年6月26日 地方版

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