県教委は14日、県内の複数の県立高校の教諭が2001年ごろから、進学塾主催の進路相談会に出席し、中学生の塾生に対して個別相談に応じていたことを明らかにした。県教委は公務員として公平性をかき、誤解を与える行為だとして、各校に個別相談に対応しないよう指導した。 山口裕市県教育長はこの日、県議会文教委員会(坂本登委員長、7人)で報告し「今後、受験生や保護者に不信感を招かないよう、県立学校長会と連携して説明会への参加についても検討を行っていく」と述べた。 県教委県立学校課によると、01年ごろから07年11月まで、和歌山市などで開かれた私塾の進路相談会に、およそ10高校の入試担当教諭らが参加し進学説明を行っていた。中には、塾へ通う中学生の個別相談に応じた教諭もいたという。相談では、中学生が持参した通知表の成績を記入した用紙を見ながらの指導もあったと指摘されている。塾から教諭に対する謝礼はなかったという。 文教委員会では、藤本真利子議員(真わかやま・和歌山市)が「中学校できめ細かい進路指導、高校からも進学に関する情報提供をきめ細かく行うべきだ」などと今後の改善策を求めた。 県教委県立学校課は「個別相談に応じれば、何を話し合っているのか誤解を招く。高校での進路説明会の在り方を工夫していきたい」と説明した。