「介護タクシー」で2億円詐取の夫婦に実刑判決
北海道滝川市で、暴力団員の夫と妻が介護タクシー代など生活保護費2億円あまりをだまし取った事件の裁判で、札幌地裁は懲役13年と懲役8年の判決を言い渡しました。
北海道滝川市の暴力団員・片倉勝彦被告(42)と妻のひとみ被告(38)は一昨年11月から1年間、市に対して介護タクシー代を架空に請求し、総額2億円あまりをだまし取った詐欺などの罪に問われています。判決で、札幌地裁の井上豊裁判長は「夫はだまし取った金で自動車を購入したり、女性との交際費や飲食代に充てるなど贅沢三昧(ぜいたくざんまい)の生活だった」と認定しました。そのうえで、「生活保護制度に対する国民の信頼を大きく揺るがせた」として、夫の勝彦被告に懲役13年、妻のひとみ被告に懲役8年を言い渡しました。この事件をめぐっては、支給を認めた滝川市の責任も大きいとして、市民グループが市長らに対し、だまし取られた金の補てんを求める住民訴訟を起こす方針です。