富士山の山小屋経営者らでつくる富士山吉田口旅館組合(井上洋一組合長)は20日、8合目から山頂までの除雪作業を27~28日に行うと発表した。県などが実施した調査で、8合目以上の登山が危ぶまれているためで、7月1日の山開き直前の除雪作業は2年連続。山本都重副組合長(61)は「山開きには山頂まで行けるようにして、登山を楽しみにしている人たちに応えたい」と話し、除雪が終わらない場合は29日も行う考えだ。
作業は27日午前9時から、吉田口登山道で富士山8合目の元祖室(がんそむろ)(標高約3250メートル)から山頂までの約1・6キロ区間で行う。山小屋関係者や山岳ガイドのほか、富士吉田市職員ら延べ約50人程度が参加する予定。
同組合によると、県が19日に行った調査に同行したところ、昨年より残雪量は少ないものの、くぼみや沢などに広く点在しているという。昨年は8~9合目の除雪作業を1日かけて行ったが、「今年は2日かけても終わるかどうか」という状況だ。山本副組合長によると、例年だと雪が降らない今月10日ごろも降雪があったといい、「温暖化が関係しているのだろうか」と話していた。【田上昇】
毎日新聞 2008年6月21日 地方版