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広がる貧困、韓国の中産階級に崩壊危機(上)

 3人の子供がいる京畿道富川市在住の女性Aさん(54)一家は1990年代半ばまで月収500万-600万ウォン(約52万2000-62万7000円)を稼ぎ、面積約40坪のアパートに住む中産階級だった。しかし、通貨危機で夫が経営する自動車部品工場の資金繰りが悪化し、代わりにボーリング場を開業したがすぐに不渡りを出した。6年前には残った資産をつぎ込み、保証金3500万ウォン(約366万円)でカラオケボックスを経営したが、景気低迷で保証金までも失い、現在は月収140万ウォン(約14万6000円)前後で病気の患者の世話をするヘルパーの仕事を探している。

 Aさんのように中産階級から貧困層に没落する世帯の比率が徐々に高まり、中産階級そのものが崩壊する懸念が高まっている。

 韓国開発研究院(KDI)は24日、「中産階級の定義と推定」と題した報告書で、「所得の不平等が拡大し、中産階級に関連する指標がアジア通貨危機以降、悪化を続けている」と指摘した。

 KDIが全国の世帯所得を分析した結果、可処分所得中央値の50‐150%の中産階級が占める比率は1996年の68.45%から07年には57.96%に低下したことが分かった。

鄭恵全(チョン・ヘジョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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