県立厚生病院(倉吉市東昭和町)が07年度決算で4年連続の赤字となったことが24日、明らかになった。赤字額は6億6500万円で、前年度より3億9000万円増え、過去最悪という。看護師不足で昨年3月から1病棟が閉鎖されていることに加え、病院の増改築費が経営を圧迫している。今年度予算でも7億5800万円の赤字が見込まれている。
24日に県庁であった県立病院運営評議会で報告された。07年度は、入院患者数が前年度に比べ1日あたり17人減の226人。入院収益が1億6700万円減った。また、増改築費55億円など多額の設備投資に伴う金利負担も響いた。
病院によると、看護師は現在206人いるが、二十数人足りていない。このため300床のうち50床が使えない状況が続いている。また脳外科など7科で医師1人体制となっており、医師不足も深刻。現状のままでは、5年後に貯蓄が底をつくという。
県立厚生病院は委員会を設置して経営改善を進めており、前田迪郎院長は「医師と看護師を確保して病床数を増やし、赤字を解消したい」と話している。【小島健志】
毎日新聞 2008年6月25日 地方版