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給与を年間177万円アップ 医師確保、流出防止 西宮市立中央病院
西宮市立中央病院は24日、医師の年間給与について、各種手当を上乗せすることで平均177万円増額すると発表した。周辺の自治体病院の平均を上回る水準になるといい、好条件による医師の確保と流出防止が狙い。27日開会の6月市議会に関連議案を提出する。
同病院によると、対象は院長を含む常勤の医師36人。本給は従来と変わらないが、超過勤務手当や緊急時の呼び出し手当などを増額することで、年間給与額を平均1290万円から1467万円にアップさせる。超過勤務の多い小児科医や外科医で、最大2割増になる医師も出るという。
平成18年度から産科を休診している同病院では、今年7月からは整形外科で医師が1人退職するなど医師不足が深刻化。学識者らでつくる検討委員会が提示した病院のあり方をめぐる答申書の中で、医師の待遇改善を指摘していた。
今回の給与増に伴う人件費の増額分は年間で約6100万円にのぼり、約75億円の累積赤字を抱える同病院にとっては痛い「出費」だが、福井雄一・病院改革担当部長は「医師の待遇改善を図ることで流出防止に努めたい」と話している。